約6割が「週3日以上」テレワークを実施
新型コロナウイルス感染症拡大によってテレワークが急速に普及し、働き方が多様化する一方で、勤務中に目の届かない範囲が広くなり、出社時とは異なるコミュニケーションの課題が顕著になっている。そうした中、マネジメントする側とされる側で、テレワークにおける課題にはどのような違いがあるのだろうか。はじめにライボは、全体の874名のうち、「現在テレワークを実施している」とした543名を対象に、「前年同月(2022年1月)と比較したテレワークの増減」を尋ねた。すると、「とても増加した」(18%)、「増加した」(14.2%)、「少し増加した」(29.1%)の合計が61.3%となり、1年間でテレワークの増加を実感している人が多いことがわかった。
また、同対象者に「現在のテレワーク実施頻度」を尋ねると、「フルリモート」(23.4%)、「週に4回以上」(16.4%)、「週に3~4回」(18.6%)の合計は58.4%で、約6割が週に3日以上テレワークを実施していることが明らかとなった。
テレワークでの課題は「コミュニケーション不足」が最多
次に同社が、全体に対し「テレワークでの課題」を尋ねたところ、「上司や同僚とのコミュニケーション不足」が45%で最多だった。以下、「雑談ができず相手の心理がわからない」が36.2%、「オンとオフの切り替え」が32.8%と続いた。また、「テレワークにおける上司の印象」を尋ねると、「コミュニケーション不足を感じる」(38%)、「特に問題を感じていない」(34.7%)、「適切なタイミングでフィードバックがもらえない」(24.5%)が上位にあがった。
マネジメント側の約半数が「メンバーの業務進捗の把握」を課題視
続いて同社は、「テレワークでのマネジメント経験がある」と答えた303名を対象に、「テレワークのマネジメント課題の有無」を尋ねた。その結果、「ある」は68%と7割近くを占めた。さらに、「テレワークでのマネジメントで課題がある」とした206名に、「課題内容」を尋ねると、「メンバーの業務進捗の把握」が48.1%と最も多かった。以降、「メンバーの理解度や成長度がわかりにくい」が39.8%、「忙しくてマネジメントの時間がとれない」が12.1%と続いた。
マネジメントの課題を感じる働き方は「テレワーク」が約7割に
また同社は、前設問と同じくマネジメント経験がある303名を対象に、「マネジメントの課題を感じる働き方」を尋ねた。すると、「テレワーク」(32.7%)と「どちらかといえばテレワーク」(36.6%)の合計は69.3%と、約7割におよんだ。さらに、「リモートマネジメントで難しさを感じる理由」を尋ねると、「コミュニケーション」が37.6%と最も多く、以下、「業務の進捗管理」が20.1%、「業務の管理」が13.5%と続いた。
6割以上が「サボり経験あり」と答える一方、マネジメント側の8割以上が「黙認」か
最後に同社は、全体に対し「テレワーク中に仕事をサボった経験の有無」を尋ねた。その結果、「すごくある」(15.3%)、「ある」(23.1%)、「ややある」(27%)の合計は65.4%だった。一方で、マネジメントする側の303名に「テレワークのサボりへの対応」を尋ねると、「ほぼ黙認」(21.1%)、「ある程度黙認」(42.2%)、「特に対応なし」(23.4%)の合計は86.7%だった。マネジメント側の多くが「個人のサボりを黙認している」実態が明らかとなった。
また、テレワークでのリモートマネジメントの難しさに関する自由回答では、「対面同様のコミュニケーションを取るのは不可能なので、どうしても関係が希薄になる」や「リモートで厳しくマネジメントすることもできるが、サボりなどはある程度黙認している」などの声があがったという。