「デジタル給与」の認知度は半数以下。年代別では20代の認知度が最低に
厚生労働省では「労働基準法施行規則」の一部改正を行い、2023年4月1日より給与の支払い方法について、「手渡し」や「口座振込」に加え、要件を満たせば「デジタルマネー」も可能としている。そのような中、ビジネスパーソンはデジタルマネーで給与が支払われる「デジタル給与」に対しどの程度関心をもっているのだろうか。はじめにエン・ジャパンが、「『デジタル給与』の内容を知っているか」と尋ねると、「知っている」が48%(内容をよく知っている:6%、概要は知っている:42%)だった。一方で、「知らない」は52%と、半数以上が認知していないことがわかった。
デジタル給与の利用希望者は2割未満にとどまる。通信障害や対応店舗の地域差を懸念か
次に同社が、「給与口座から『〇〇ペイ』へのチャージが不要になったり、手数料が減ったりするメリットがある『デジタル給与』が解禁された場合、利用したいか」を尋ねた。その結果、「利用したい」との回答は19%(とても利用したい:4%、利用したい:15%)にとどまった。一方で、「利用したくない」は57%(あまり利用したくない:34%、利用したくない:23%)と、6割に迫った。「デジタル給与を利用したい」とした人からは、「銀行は営業時間に行けないこともあり、携帯で完結できるのは大きなメリットに思えるから」や「電子マネーを使う機会が増えているため、チャージの手間を省けるのはよいから」など、デジタル化による手続きの利便性にメリットを感じる声が寄せられたようだ。
反対に、「利用したくない」とした人からは、「田舎では、現金のみでの決済の店が多いから」や「停電時に全く使えなくなることに懸念がある」など、デジタル決済対応店舗数の地域差や通信障害を懸念する声があがったという。