ネットワークを通じ、企業とアルムナイが中長期的に良好な関係を維持
野村ホールディングスは、「多様な人材は野村グループ最大の財産」との考えのもと、社員が持つさまざまなバックグラウンドや異なる価値観を互いに認め合うことで、顧客の多様なニーズに応え、付加価値の高いサービスを提供できるとしている。今回同社は、そうした考えをさらに推し進めるべく、「アルムナイネットワーク」の構築を決定した。本ネットワークでは、自社の退職者を、他社から得た知見を活かし新たな価値創造ができる“人的資本”として捉え、中長期的に良好な関係を築くことを目的としているという。本ネットワークはまず、野村證券株式会社のホールセール部門インベストメント・バンキングおよび野村アセットマネジメント株式会社において構築するとのことだ。登録者に対しては、プラットフォームを通じて定期的にニュースやキャリア採用などの情報を発信する。さらに、イベント開催等を通じて登録者同士の交流の場を設けることも予定しているという。
同社は、本ネットワークを活用しアルムナイとの関係を維持していくことで、人材確保の選択肢拡大に期待しているという。また、登録者にとっても、プラットフォームでの交流を通じた情報共有などのメリットがあると考えている。この取り組みにより同社は、採用におけるブランディング強化も図っていきたい考えだ。
本取り組みは、アルムナイを“人的資本”と捉え、ネットワークを設けることで企業との良好な関係を保ち、人材確保の選択肢拡大を目指す先駆事例といえそうだ。人材確保に課題を抱えている企業では、アルムナイ制度の導入も検討してみてはいかがだろうか。