株式会社インタツアーは2022年4月22日、「就活における広告についての調査」の結果を発表した。調査期間は2022年3月16日~22日で、2022年、2023年、2024年に大学卒業(予定を含む)の学生(以下、22卒生、23卒生、24卒生)575名から回答を得ている。これにより、就職活動における採用関連広告の認知度や、学生が広告を気にし始めた時期等が明らかとなった。
22~24卒学生は「新卒採用関連の広告」をどれくらい見ているのか。“閲覧の多いメディア”や“関心のあるキーワード”とは

約9割の学生が「新卒採用広告を見た」と回答。気にし始めたのは「大学2年後期」が最多

各メディアを通じて、企業が自社の採用関連広告を掲載するケースが増えているが、22卒~24卒生のうち、新卒採用関連の広告を見た経験のある学生はどの程度いるのだろうか。はじめにインタツアーが、「採用関連の広告を見たことがあるか」を尋ねると、「ある」が88.3%だった。
採用関連の広告を見たことがあるか
また、「新卒採用関連の広告が気になるようになった時期」については、「2年生の後期」が39.4%で最多だった。以下、「3年生の夏」が15.9%、「3年生の春」が13.2%、「2年生の前期」12.4%と続き、3年生の夏までに広告を意識する学生の合計は73.2%となった。

この結果に対し同社は、「就活スケジュール早期化の流れから、2年生から就活をスタートする学生も増えており、学生の意識の変化が反映されている」との見解を示している。
採用関連の広告を気にし始めた時期

採用広告を見るメディアは「Instagram」や「Twitter」などSNSが多数に

次に、同社は「広告の閲覧に利用したメディア」と、「広告をクリックしたり、検索したりするなど反応を起こしたメディア」について質問し、その差異を比較している。すると、「広告の閲覧に利用したメディア」では、Instagram(36.8%)、YouTube(36.2%)、Twitter(31.7%)、LINE(28.3%)が多かった。

また、「反応を起こしたメディア」でも上位は同様で、Instagram(36.2%)、YouTube(25.4%)、LINE(24.1%)、Twitter(21.9%)となった。

“閲覧”と“反応”の差異は、Instagramが-0.6ポイントだったのに対し、YouTubeでは-10.8ポイントと差が大きくなった。Instagram閲覧者が、広告に対して最もポジティブな反応をしていると推測できる。
広告を閲覧したメディアと反応を起こしたメディア

約6割の学生が「SNS広告が記憶に残ったので後で検索した」と回答

次に、同社が「メディアの広告を見た後にとった行動」について聞いている。すると、「記憶に残ったので後で検索した」が59%で最多だった。その他、「記憶に残ったが何もしなかった」が20.1%、「興味がわかないので無視した」が11%と続いた。広告を見ることで「記憶に残った」とした学生は約8割となり、メディア広告による認知効果は高いことがうかがえる。
広告を見てとった行動

「インターン」や「早期選考」などのキーワードに関心が集まる

次に、同社が「興味・関心を寄せた広告のキーワード」について複数回答で尋ねている。その結果、「インターン募集」が47.5%、「早期選考・特別選考」が40.8%、「説明会開催中」が34.1%で上位となった。
興味・関心を寄せた広告のキーワード

広告を見て実際に参加したのは「説明会」が最多

続いて、同社は「広告を通して申し込みや参加をしたことがある就活のイベント」について質問している。すると、「説明会」が41.4%、「インターンシップ」が28.6%、「特別選考」が9.1%だった。

同社はこの結果から、「多くの学生はインターンシップや特別選考などに興味を抱いて広告をクリックするものの、実際の申し込みには至っていない。一方で、説明会はオンライン開催も多く、気軽に参加できることから申し込みに結び付きやすくなっているのではないか」と推察している。
広告を通して申し込んだことがある就活のイベント
本調査より、22卒~24卒生の多くが、大学2年生頃から各メディアを通じて採用関連の広告を見ていることがわかった。SNS等での広告によって、その後の検索やインターンなどへの参加につながるケースもあることから、採用活動において効果的な広告の活用方法について検討していきたい。

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