株式会社月刊総務は2022年5月17日、「ウェルビーイングに関する調査」の結果を発表した。調査期間は2022年4月18〜25日で、全国の総務担当者110名から回答を得た。これにより、企業におけるウェルビーイング施策の実施状況や、その目的と課題等が明らかとなった。
半数が「社内でウェルビーイング」を推進するも、ウェルビーイングの状態を測る「アセスメント」の実施は2割どまり

企業におけるウェルビーイングの実施状況は

社員に向けた「ウェルビーイング施策」を行う企業は、どの程度あるのだろうか。はじめに月間総務が、「会社でウェルビーイングに取り組んでいるか」を尋ねた。すると、「とても取り組んでいる」が10%、「やや取り組んでいる」が41.8%、「全く取り組んでいない」が48.2%という結果だった。全体の過半数の企業が、ウェルビーイングに関する何らかの社内施策を実践していることがわかった。
会社でウェルビーイングに取り組んでいるか

実施内容は「健康診断」や「ワーク・ライフ・バランス推進」が上位に

続いて、「ウェルビーイングに取り組んでいる」とした回答者に、「具体的な実施内容」について尋ねると、最多は「健康診断」が84.2%となり、以下「ワーク・ライフ・バランス推進」が77.2%、「ストレスチェック」が75.4%と続いた。労働安全衛生法で実施が義務化されている「健康診断」や「ストレスチェック」の実施に並び、「社員のワーク・ライフ・バランス」に配慮する企業が多いことがわかった。
ウェルビーイングでどのような取り組みをしているか

「生産性の向上」を目指しウェルビーイングに取り組む企業が7割以上

また、同社が「ウェルビーイングに取り組む理由」について尋ねたところ、「生産性を向上させるため」との理由が71.9%で突出していた。以下、「離職率を低下させるため」が47.4%、「SDGsやサスティナビリティを推進するため」が45.6%と続いた。
ウェルビーイングに取り組む理由

取り組んでいない理由は、「何をすればよいかわからない」や「経営陣の理解がない」など

次に、同社が「ウェルビーイングに取り組んでいない」とした企業に対し、「その理由」を尋ねると、半数以上が「何をすればよいかわからないから」(54.7%)および「経営陣の理解がないから」(50.9%)と回答した。その他には、「取り組む時間がないから」(24.5%)や「必要性を感じないから」(7.5%)という回答もあった。
ウェルビーイングに取り組んでいない理由

社員の“ウェルビーイングな状態”を測定する「アセスメント」行っているのは2割

最後に、同社が「社員のウェルビーイングを測定するアセスメントを実施しているか」を質問したところ、「はい」が23.6%、「いいえ」が76.4%だった。7割以上の企業で、ウェルビーイングを測定するアセスメントは未実施であることが明らかとなった。
ウェルビーイングを測定するアセスメントを実施しているか
企業がより良い組織運営を行うために、昨今注目されている「ウェルビーイング」について全体の過半数の企業が取り組む一方で、「何をすればよいかわからない」といった理由から取組みを行っていない企業もあることがわかった。多くの企業が目的とする「生産性向上」に向け、自社におけるウェルビーイングの必要性や目的を今一度洗い出し、意義のある内容を検討していきたい。

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