特定技能のデータベースを活かし、地方自治体の人手不足を解消へ
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2020~2045年の期間に、15歳以上65歳未満の生産年齢人口の割合が増加する地域は南関東のみとされている。特に四国や北海道、北関東の生産年齢人口の減少は著しく、2045年には地域人口の9割以上を65歳以上が占めるとの予測だ。日本における地方での人手不足問題は大きな課題であり、特に若手の人材不足は今後さらに深刻化していくと考えられる。また、労働力の補完として受入れを行っている特定技能生は、2020年7月末時点で6,669人にとどまり、「2024年までに約34万人を受け入れる」という政府の想定を大幅に下回っている。一方で、フォースバレーが保有する特定技能のデータベースは、開始から6ヵ月の10月15日時点で、求職者の登録数が約3万5,000人に到達。アジア諸国を中心とした10ヵ国以上から、職を求める人材が増加しているという。
そこで同社は、コロナ禍を受けて特に深刻化する地方の人材不足解消と、外国人求職者の就職を実現するべく、条件を満たす自治体を対象に「Connect Job WORKERS」の無料提供を行うことを決定した。同サービスは、企業と外国人求職者を直接繋ぎ、エージェントを介さずにマッチングするものだ。無料サービスの対象となる自治体は、県の人口が100万人以下の都道府県で先着5ヵ所まで。応募期間は2020年11月1日~12月11日となり、サービスの利用開始から1年間を無料にて提供する。同社では本サービスの提供により、自治体における県下企業の人材不足解消を目指すという。
日本の、特に地方自治体での人材不足は、今後も深刻さを増していくと予想される。これから迎える人材難の時代に向けて、企業は外国人労働者を受け入れるべく環境を整えておく必要があるだろう。