コロナ禍でのリモートワーク経験から、「社員主導型働き方改革」の有用性を実感
マネーツリーでは、2020年2月より全社員約100名のリモートワークを開始。新型コロナウイルス感染症拡大における安全対策を講じてきた。同年5月まではオフィスを閉鎖していたが、6月からはソーシャルディスタンスを保ちながらの出社を可能に。社員のライフスタイルにあわせて、ストレスの少ない労働環境を提供し、リモートワークでのパフォーマンスを最大化するための環境整備にも注力してきたという。このような中、同社では社員それぞれが持続可能な形でワークスタイルを確立する「社員主導の働き方改革」の有効性を実感し、リモートワークを基軸とした働き方を、引き続き推進していく方針を示した。また、かねてより実施していたワークスタイルに関する取り組みに、「ニューノーマル」を意識した取り組みを追加することで、社員の働き方をサポートしていく意向だ。
「コモンタイム」や「クラウドツール」の導入により自由な働き方を構築
同社が実施する新しい取り組みは、以下の6つだ。(1)「コモンタイム」の導入
(2)年間12万円までの通信費と3千円分の感染症対策物資購入資金の支給
(3)コミュニケーション円滑化のための対策
(4)チームとしての一体感の創造を支援
(5)書類の電子化、もしくは郵送対応
(6)人材採用時の勤務地不問化
「コモンタイム」とは、フレックスタイム制をさらにフレキシブルにしたもので、働く場所は問わず、一定の時間帯に連絡が取れる状態にするものだ。
また、コミュニケーションの円滑化推進のために、「Slack」や「Zoom」などのオンラインコミュニケーションツールを導入するほか、タスク管理ツール、コラボレーションツール、電子契約ツール、経費精算や支払い依頼ができるクラウドを活用していくという。さらに、それらを利用してチームとしての一体感の創造を支援するために、オンラインでの社員歓迎会「リモートウェルカムパーティー」、Slack上でランダムに1対1のコーヒータイムを設定する「#digital-coffee」、リモートワーク時の寂しさを紛らわせるための雑談チャンネル「#covid19-social-club」など、社員主導のコミュニティー作りへのサポートも実施する。
なお、バックオフィス関連では、入社時に必要となるサインや書類、ビザの更新や保育園に提出する勤務証明、顧客との契約書など紙面上でのやり取りについて、徐々に電子化へ移行。電子化が困難な書類の場合は、郵送にて対応するという。
同社では今後も、フレキシブルな働き方から生じる課題の改善も含め、社員の安全とパフォーマンス向上のために尽力していく考えだ。
コロナ禍でのリモートワークの導入をきっかけに、働き方を見直す企業も多い。従業員同士の物理的な距離ができることで生じるさまざまな課題に対し、継続的に見直しをおこなっていくことが求められそうだ。