関係人口の創出と地方特産品の認知度向上をサポート
地方創生を目的として、政府はかねてより移住や観光以外の形で地域とのつながりや関わりを持つ「関係人口」の拡大に注力している。2020年度からは都会に住みながら地方企業で副業する人への支援事業を開始するなど、今後、都市部に住みながら副業による地方の企業・団体との関係を持つビジネスマンは増加する見込みだ。また、「ふるさと納税」に取り組む自治体が年々増加するなか、それぞれの特産品のオンライン上での認知獲得の必要性を感じ、これを支援する目的で本サービスの提供に至ったという。今回リリースされた「地方創生パッケージ」では、副業マーケターの紹介および、ウェブマーケティング人材の育成セミナーを提供。利用する地方自治体には、同社の担当者との面談後、約5,000名が登録する副業マッチングサービス「KAIKOKU」から、最適な副業マーケターを紹介する。副業マーケターは自治体に対して、ふるさと納税の返礼品の提案や、特産品の認知獲得施策の立案・実行など、地方自治体におけるウェブマーケティングの支援を行う仕組みだ。
また、同サービスを利用する地方自治体で月1回開催されるウェブマーケティングのセミナーには、自治体職員や地元企業の人材を招待する。これにより、地元におけるウェブマーケティング人材の育成も目指す。
実際に、本サービスを導入した千葉県銚子市では、「返礼品注文実績の分析」や「Facebookの運用」に課題があったという。そこで、副業マーケターによる返礼品のページ閲覧数および人気の返礼品の分析による返礼品の提案や、Facebookでの投稿数の見直しなどを実施。その結果、多くの寄付者に対して、地元の特産品を通じて自治体をPRし、認知獲得に至ったとのことだ。
去る2018年に、政府が働き方改革の一環として副業を解禁したことで、副業における個人ならびに企業へのメリットが注目されている。人材やアイデア、スキル不足といった課題を持つ地方自治体とのコラボレーションにより、新たな市場の開拓や、地域の活性化につながる新たなビジネスモデルとなるか、今後に注目したい。