10月1日、国立大学法人東京工業大学と同東京医科歯科大学が統合され、新たに「国立大学法人東京科学大学」が誕生しました。両大学の強みを生かし、世界トップレベルの研究大学を目指すことを目的としており、理工系と医療系の融合により、革新的な研究や教育が期待されます。学際的な研究の促進や、新たな技術・治療法の開発、グローバルな競争力の向上などの効果が見込まれる半面、ともに伝統校であるがゆえの「異なる文化や制度の統合」には課題がありそうです。
「とりあえず内定承諾しておく」学生
今回も前回に引き続き、HR総研が就活口コミサイト「就活会議」と共同で、2025年卒業予定の同サイト会員学生を対象に実施した「2025年新卒学生の就職活動動向調査(6月)」(調査期間:2024年6月3~17日、有効回答:338件)の結果を紹介します。今回は、「内定」に関連するトピックスの調査結果をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。まず、6月上旬時点での内定社数を見ると、「0社(未内定)」と回答したのは文系で13%とまだ1割を超えるものの、理系ではわずか3%にとどまり、理系の採用ニーズの高さを改めて感じることができます[図表1]。内定保有者の社数を見ると、文系では「2社」と「4~6社」がどちらも27%で最も多く、次いで「3社」(15%)、「1社」(12%)が続きます。一方の理系では、「2社」が31%で最も多く、次いで「4~6社」(24%)、「1社」(21%)、「3社」(13%)が続きます。2社以上の複数内定を保有する学生は、文系で75%、理系でも76%といずれも4分の3以上を占め、学生優位の就職活動が展開されていることがうかがえます。