経営組織が「ペンタゴン型」に変化する中でのCHROの役割
冨樫氏:まずは、日本経済新聞社の上杉様から「CHROの実態と求められる役割」について、今回のテーマである「これからのCHRO」の視座となる話をしていただきます。上杉氏:最近は「人的資本経営」という言葉を耳にしない日はありません。経営戦略と人材戦略の連動、As-Is/To-Beのギャップなど、HRに関わる皆様は日々、そのど真ん中の施策に取り組まれています。
まずは私どもと、日経リサーチ、ワークス・ジャパンの3社が共同で昨年12月から開始した人的資本経営調査の結果から見る、CHROの実態を皆様に共有いたします。人的資本経営において、CHROという役割がどの程度実装されているか、東証プライム上場企業または従業員数1000名以上の企業の役職者374名にご回答いただきました。
結論から申し上げますと、回答企業の32.1%がCHROのポジションを設置しています。また、その進度は規模や業種によって異なります。業種で言えば、メーカー(40.3%)、IT・インフラ(33.3%)は取り組みが早く、一方で商社・金融・不動産では26.0%に留まっています。ただし、丸紅さんのような大手の商社に関しては、そのほとんどがCHROのポジションを確立されていると聞いております。
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