2025年卒採用継続率は5割

採用活動を継続している企業の割合はどうなっているのでしょうか。2024年12月初旬現在の2025年卒採用の活動継続状況をまとめた結果が[図表6]です。全体では「継続している」と「終了した」企業の割合がちょうど半々になりました。従業員規模別では、「継続している」の割合は大企業41%、中堅企業44%と4割台なのに対して、中小企業だけは60%となっています。[図表1]の内定者充足率「9割以上」(「100%以上」と「90~100%未満」の合計)の割合は、大企業では70%を占めていたものの、中堅企業は36%、中小企業は32%にとどまっていました。大企業の41%、中小企業の60%が「継続している」のは理解できるものの、充足率で中小企業とそれほど差がなかった中堅企業における継続率が44%にとどまるのは意外な結果と言えるでしょう。キャリア採用に舵(かじ)を切ったのか、次の2026年卒採用に軸足を移したのか気になるところですが、採用計画達成が必達目標とは捉えられていない企業の方針が垣間見えます。
[図表6]2025年卒採用の活動継続状況
次に、2025年卒採用の活動を「終了した」と回答した企業を対象に、終了時期を確認した結果が[図表7]です。全体で最も多かったのは「2024年9月」21%で、次いで「2024年6月」と「2024年8月」がともに16%、「2024年10月」が11%で続きます。「2023年12月以前」に既に終了している企業が7%あるほか、「2024年3月」までで14%が終了しています。そして、「2024年6月」までで41%、内定式が解禁される10月1日を前に「2024年9月」までに終了した企業が88%と大きく伸びます。内定式が一つの区切りとなっている様子がうかがえます。

従業員規模別に見ると、大企業では「2023年12月以前」が19%と2割近くもあることに驚かせられます。内定を出し始めるのではなく、「2023年12月以前」に採用活動自体を終了しているわけですから、かなり早くから選考し、内定を出し始めていることになります。「2024年6月」までには56%と半数以上の企業が終了し、「2024年9月」までには94%とほとんどの企業が終了していたことになります。

中堅企業と中小企業の傾向は極めて似ており、「2024年3月」までに10%、「2024年6月」時点では中堅企業30%、中小企業40%と差が開くものの、「2024年9月」では再びともに85%で並ぶことになります。2025年卒採用でも、従来と同じく大企業が先行し、中堅・中小企業が追いかける構図は変わっていません。
[図表7]2025年卒の採用活動終了時期

内定者フォローは接触頻度をアップ

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