dodaキャンパスの活用で、「採用基準が大きく変わった」企業も
――学びを整理したり、成長機会を得たりする中で、「dodaキャンパス」登録学生のキャリア意識はかなり高いと推察されます。企業にとって、そうした学生にアプローチできるメリットは大きいのではないでしょうか。風間氏:まさに自分の強みを培っている学生に対して、「攻めの採用」を行えることこそ、企業が「dodaキャンパス」を活用していただくメリットです。企業からオファーを出し、従来の採用手法では出会えなかった学生にアプローチする機会としてご利用いただいているケースがあります。
――企業が「dodaキャンパス」を有効に活用する秘訣を教えてください。
風間氏:学生が書いたキャリアノートをしっかりと見ていただいて、その学生らしさを汲み取ったオファーを送っていただくことがポイントですね。「あなたのこういう経験やスキルに興味を持ちました」と、一言でも個別性を高めたオファー文は学生の心を動かし、企業に対する信頼感が変わり、企業理解も深まるでしょう。
「dodaキャンパス」を通じて様々な学生と出会う中で、これまで学歴重視だった企業が、学びや経験を重視するようになるなど、採用基準そのものに変化が見られるケースもあります。
ダイレクトリクルーティングサービスを初めて利用する企業は、「どう使えばいいのか分からない」「工数がかかりそう」といった悩みを抱えていらっしゃることが多いです。そこで「dodaキャンパス」ではクライアントサクセスチームが、ノウハウの共有や課題の改善など、採用の成功に向けて伴走します。お客様から「これまで出会えなかった学生にアプローチできてよかった」という声をいただくたびに、チーム全員が喜んでいます。
また、ツールの利用サポートだけではなく、採用成功にフォーカスした支援を意識しており、ターゲット選定や個別メッセージのABテストを一緒に行ったり、毎月の効果実績を見て改善策を一緒に考えたり、掲げる目標に対して一緒になって活用しています。NPSをとってもクライアントサクセスへの満足度がいつも高いです。
――特にどのような企業に「dodaキャンパス」の活用を勧めたいですか。
風間氏:大きく2つあります。ひとつは、新卒採用を久しぶりに、もしくは初めて行う企業です。新卒社員を受け入れることは、企業の事業成長フェーズにおいて重要なタイミングだと認識しています。そのタイミングでは採用ノウハウも不足しているはずですし、ブランディングもできておらず認知度もない状態だと、ナビサイトや合同説明会に出てもなかなか成果が出しづらいかと思います。
また、新卒採用は採用見込みも立てづらい上に採用・入社までのフォロー・育成研修などのコストも膨大にかかります。ミニマムコストで採用したい学生だけにアプローチする方法はとても親和性があると思っているので、ぜひ利用してほしいです。
もうひとつは、「攻めの採用」に力を入れたいという、採用戦略が明確な企業です。応募は来るけど採用したいスキルを持った学生や自社に合いそうなタイプの学生からの応募は少ない、また、BtoBで認知度が低くそもそも応募数が少ないなど、顕著に課題ができている企業を想定しています。私たちのデータベースをどのように使えばその戦略が実現できるか、クライアントサクセスチームが採用成功に向けて伴走します。
「攻めの採用」の副次効果として、最近発見したのが、人事の組織文化として、”学生を採用しに行く”という意識が向上し、全体のモチベーションが向上したと聞くことがあります。新卒採用の場合は”学生がエントリーしてくれて、それを見定める”という立場になりがちです。ダイレクトリクルーティングでは、自らアプローチしないことには始まらないので、時間をかけて1人1人にオファーを送ることで、学生に対する意識や行動も変わり、それが結果的に成果にも繋がるという相乗効果が生みやすいと思います。
「待ち」から「攻め」へ、新しい採用の文化を創り、結果的に事業成長に貢献したい
――今後の展開について、お聞かせください。風間氏:2017年のリリースから3年の間に、多くの企業、学生、大学に期待をいただき、ありがたい限りです。しかし我々としては、まだ道半ば。人生100年時代においては、あらゆる「得意」や「好き」がキャリアに繋がる可能性があると思います。そのためには学生時代に、多くの「得意」と「好き」を作り、様々な経験を通じて付加価値をつけたり組み合わせたりと、学び続ける必要があります。
また、企業も採用がゴールではなく、スタートなはずです。採用した学生がいかに事業や会社に貢献し、会社の成長につながったか、ここが採用の本質的な価値だと考えています。
dodaキャンパスは単なるマッチングサービスではなく、働く全ての人の人生や社会を豊かにする成長の機会となるサービスに、企業、大学の皆様と育てていきたいです。
そして、これまで主流だった「待ちの採用」から、「攻めの採用」へ、新しい採用文化の醸成を目指します。教育や採用の大きな転換点に差し掛かったばかりで、時間はかかると思いますが、一つひとつ企業と共に事例を積み上げ、変えていきたいと思います。
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