社長自らガチンコフィードバック

未知なるものに全力で挑戦するインターン
─ あと「フィードバックがとにかくガチンコで来る」といったクチコミもありました(笑)。

田中:それは間違いないですね。

─ インターンに参加される社員の方々に事前にフィードバックの方針を出しているのですか?それとも社員の方々が自発的にガチンコでフィードバックしているのですか?

田中:もちろんプログラムを設計する過程でフィードバックの形もある程度考えていますが、基本的には「熱くいけ。」というメッセージを伝えて、あとは社員に任せています。

─ 真正面から学生に向き合えと。

田中:真正面から向き合うという話と、真面目にやろうという話をしていますね。学生はお客さんじゃないし、将来の仲間を探すっていう重要なプロセスでもある。
あとは単に採用目的だけではなく、僕ら自身も様々なビジネスアイディアに触れることができ、僕らが未知なるものに挑戦するヒントになったりもしているので。だったら、真面目にやれって話で。
僕、学生にも、1回のインターンで3回ぐらい「帰っていいよ」って言いますね。「真面目にやらないんだったら、帰っていいよ」って。

─ それは間違いなくガチですね(笑)
一方で、フィードバックの質はメンターのレベルに依存するように感じます。例えば、リブセンスも誰をメンターにするかで結構議論をしているのですが、御社の場合はどういう形でメンターを選択されるのですか?


田中:我々の評価制度がちょっと変わっていて。例えば営業の人だと、100%数字目標とかが一般的だと思うのですが、我々の場合は、職能に合わせて人事への貢献というテーマが入っています。中途採用でも、教育プログラム作るでもいい。その中に新卒採用に貢献しますっていう人がいます。それぞれ目標設定がちゃんとされていて、評価にも関係しているものですよと。ボランティアじゃない。
あとは何年もやっていると、インターン出身者が会社の中でもかなり多くなってきているので、あの時メンターから受けた、ちょっとカッとしてしまうくらい真剣で熱いフィードバックを、後輩にもやってあげてくださいっていうところもあります。
新卒採用をボランティアでやっちゃいけないなと思っているので、目標設定にちゃんとリンクさせましょうって話と、あとは自分がしてもらったことを後輩に返しましょうという、その2つでしょうか。

─ 仕組み化が大切ですよね。ちなみに実際入社される方はほぼ全員インターン経由なのでしょうか?

田中:95%ぐらいインターン経由です。インターンを経由せずに直接HPから応募で来る人もいますが、少数ですね。

─ すごいですね。しっかり成果にもつなげられている。
学生の成長という観点で、これまで教えていただいたもの以外で何かポイントはありますか?


田中:やはり未知なるものへのっていうのが一番だと思っています。みんな意外に未知なるものに対して挑戦していないですよね。学びに来てしまっている。
例えば、インターネットが基幹産業になっていることは分かっているものの、じゃあ「シリコンバレーで最近10億円資金調達した会社で、モバイル系の会社を3つぐらい挙げてみて」って言っても誰も挙げられないっていう。そんなに知らない割には、みんなベンチャーいいよねとか言っている。これは結構ギャップがあるなと思っていて。何か学校の勉強では絶対教えてくれないようなこと、あと本に絶対書いてないようなことに挑戦するっていうことを、もっとやってもいいんじゃないのって思ったりします。
少なくとも、勉強しにインターンには来ないでほしい。誰かに教えてもらうのではなく、自分で挑戦しに来てほしいですね。

─ そうですよね。自分でつかみ取れるかが成長の鍵ですよね、インターンも。臨む姿勢次第で得るものが全く違います。

田中:あと、もっと恥かけよと思いますよね。若いうちに失敗をしておいたほうが絶対にいい。うちの会社でも、未知なるものへ挑戦して失敗した事業は無数にあるわけですよ。
インターンでも、最初はみんなきれいにやろうとするわけです。2日目にこのままじゃいけないと思ってエンジンがかかってきて、3日目にすごく頑張るといった感じだけど、1日目からエンジンかけておけとは思いますよね。

─ フィードバックを受けてハッとする学生は多いですよね。

田中:そうですね。僕も、金土日全部コミットしてインターンを見ているんですよ。
集客も、僕が全国の採用セミナーに参加して学生を集めてくるのがうちの伝統なのですが、インターン中のフィードバックもこの人がやるんだと思うと、学生もここはだいぶガチだなと思ってくれると思うんですよね。

─ 代表がガチでフィードバックしてくれる機会なんて、社会人だとしてもなかなかないです。

田中:中間発表のフィードバックでいつも僕が言ってるのが、「マジこれ面白い」っていうのを見つけてこいと。みんな「ビジネスモデルはこうで」とか「サービス概要はこうで」という説明をしているのですが、そんなのはHP見ればすぐに分かるからと。「君たちが面白いって思ったところ」を言いなさいといつも言っています。

柳川:私も4年前に参加したのですが、ずっと同じことを言っていますね。真面目に暗い表情でサービス説明する学生が結構多かったりして、ワクワクがあんまり出てこないケースが多いですね。

─ 実は私も自社採用のインターンに毎年メンターとして参加しているのですが、確かにできる感を出す子が多いなと思います。置きに来るというか。ワークの成果発表でも、すごくきれいにしっかり伝えようとしている一方で、衝動というか情熱のようなものを感じないことも多いです。

─ 柳川さんに伺いたいのですが、就活していた時に恐らく他社のインターンにも参加をされたと思います。他社のインターンと御社のインターンの違いをどんなところに感じました?

柳川:まさに今のお話の通りで、自分自身のワクワクや興奮について話すインターンはここだけでした。私が参加した他のインターンは、ただ事業を作りましょうというもので、こういう理由でこういう事業がいいとロジカルに組み立てて、発表しておしまいでした。ですので、誰かが突出して知識量を持ってたらその人が大部分をまとめて、チーム全員でやったっていう感覚は薄かったのですが、Fringe81のインターンは全員が興奮してコミットしないといいアウトプットが出せないんですよね。そこが一番の違いかなと思います。

─ なるほど。ありがとうございます。

学生へのメッセージ

この記事にリアクションをお願いします!