働き方改革を目指すために政府が掲げる施策
政府が働き方を変えていくために掲げている政策は以下のとおりである。一億総活躍社会の実現(最終更新日:平成29年3月28日) | 構造的な問題である少子高齢化に真正面から挑み、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」の実現を目的とする |
働き方改革の実現(最終更新日:平成29年5月9日) | 一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組む。 (時間外労働の上限規制) 自動車の運転業務については、罰則付きの時間外労働規制の適用除外とせず、改正法の一般則の施行期日の5年後に、年960時間(=月平均80時間)以内の規制を適用することとし、かつ、将来的には一般則の適用を目指す旨の規定を設けることとする。5年後の施行に向けて、荷主を含めた関係者で構成する協議会で労働時間の短縮策を検討するなど、長時間労働を是正するための環境整備を強力に推進する。 現在適用除外となっている事業・業務についても、時間外労働を抑制する法的枠組を構築する。 |
病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の推進 | (企業文化の抜本改革) ・企業トップ自らがリーダーシップを発揮し、働く人の心身の健康の保持増進を経営課題として明確に位置づけ、病気の治療と仕事の両立支援を含め積極的に取り組むことを強力に推進する。 ・2016年2月策定の事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドラインの普及推進など、両立支援の導入・拡充に向けて一般国民を含めた周知・啓発を進める。 ・柔軟な休暇制度・勤務制度の導入を支援する助成金による支援を行う。 ・治療と仕事の両立等の観点から、傷病手当金の支給要件等について検討し、必要な措置を講ずる。 (労働者の健康確保のための産業医・産業保健機能の強化) ・治療と仕事の両立支援に係る産業医・産業保健活動の強化を図る。 ・過労死等のリスクが高い状況にある労働者を見逃さないための産業医による面接指導の確実な実施等、企業における労働者の健康管理を強化する。 ・産業医の独立性や中立性を高めるなど産業医の在り方を見直す。 |
子育て・介護等と仕事の両立支援策の充実・活用促進 | (保育・介護の受け皿整備) ・2017年度末までに保育の受け皿の53万人分の整備を進めるとともに、2018年度以降についても、本年4月以降の各自治体における今後の待機児童の改善状況等も踏まえ、新たなプランを策定する。 ・病児保育等の多様な保育サービスの受け皿拡大や、「小1の壁」打破に向けた放課後児童クラブの受け皿整備等を進める。 ・介護の受け皿については、2020年代初頭までに、50万人分以上の整備を確実に推進する。 ・次世代育成支援対策推進法に基づく子育てしやすい企業の認定制度(くるみん認定)について、男性の育児休業取得に関する認定基準を直ちに引き上げる。また、男性育児休業の取得状況の見える化を推進する観点から、同法の一般事業主行動計画の記載事項の見直しを2017年度に行うとともに、同法の改正後5年に当たる2020年度までに、男性の育児参加を促進するための更なる方策を検討する。さらに、部下や同僚の育児・介護等に配慮・理解のある上司(イクボス)のロールモデル集を作成し、男性の育児参加の意識を広げていく。 |
子育て・介護等と仕事の両立支援策の充実・活用促進については、「子育てしやすい企業の認定制度の認定基準を直ちに引き上げ、イクボスのロールモデルを作成していく」ということを掲げているが、くるみん認定を取得している企業は2,673社・プラチナくるみん認定は116社(平成29年3月末時点)であるが、今月10日に発表された指標は男性の育休取得1人以上から7%に引き上げられ、2020年までにすべての事業主に普及するには相当の周知が必要だ。