ロジカル・シンキングとは、論理的思考と訳されます。これは決して特別なものではなく、多くの人が普段、無意識のうちに使っているスキルです。
仕事のほとんどは、複数の要素が関係し合いながら進行していきます。たとえば、新製品の開発を命じられたとすると、発売までに、市場調査、コンセプト作り、企画・開発、デザイン、製造ライン確保、人材確保、告知活動、営業活動、流通確保といったさまざまな業務が発生してきます。
それぞれの業務は専門の部署に頼むにしても、全体を指揮する人が漠然としたイメージしか持っていないと、現場の人達は何をどうすればいいか分かりません。このような複雑に関係し合った要素を、分解、整理することが、ロジカル・シンキングです。
これを行えば、自分の考えが整理されるだけではなく、相手にも自分の考えを伝えやすくなります。このような分解、整理だけでなく、ある事柄のメリットとデメリットを分析し、整理することも立派なロジカル・シンキングです。
ロジカル・シンキングを行うための手法・ツールは、いくつも考案されています。その代表的なものが「ロジックツリー」で、これは、目的をスタート地点にし、その達成のために必要な要素を階層別に列挙していく方法です。形が枝葉のようになるため「ツリー」と呼ばれています。
最近では、研修のなかにロジカル・シンキングを盛り込む企業が増えています。冒頭、多くの人が無意識のうちに使っているスキルと書きましたが、ロジカル・シンキングの考え方、手法・ツールを体系的に学ぶことは、人材のレベルアップに繋がるでしょう。
「ロジカルシンキング」の意味やメリットとは? トレーニングの前におさえておきたい手法やフレームワークも紹介
「ロジカルシンキング」とは、情報を整理したり、分析したりしながら、筋道を立てて結論を導き出そうとする思考法を指す。多様な価値観を持つ従業員が増えていくなか、考えの異なる相手を納得させるロジカルシンキングは、組織のパフォーマンスを最大化させるうえで重要なスキルといえる。本記事では「ロジカルシンキング」を深掘り、習得することによるメリットや手法、役立つフレームワークなどを解説していく。目次
- 「ロジカルシンキング」の意味、クリティカルシンキングとの違い
- 「ロジカルシンキング」を構成する6つの要素
- 「ロジカルシンキング」がもたらす5つのメリット
- 「ロジカルシンキング」にはどのような手法がある?
- 「ロジカルシンキング」のフレームワーク