弁護士ドットコム株式会社は2023年10月27日、社内会議の実態調査「社内会議白書2023 by MeetingBase」の結果を発表した。調査期間は2023年9月28日~10月5日で、同社が提供する電子契約サービスの利用企業に勤める694名から回答を得ている。本調査から、社内会議への参加形態や課題が明らかとなった。
【アフターコロナの社内会議】「無駄を感じる」人が約9割。「時間管理」や「議事進行の改善」に課題か

社内会議に「無駄を感じたことがある」は約9割。「長時間の会議」、「参加者の選定」などが主因に

新型コロナ5類移行後は、従業員がオフィスワークとテレワークを選択できる「ハイブリッドワーク」という新しい働き方を導入する企業も増えている。ハイブリッドワーク時代の社内会議には、どのような課題があるのだろうか。

はじめに弁護士ドットコムは、「社内会議中に無駄だと感じることがあるか」を尋ねた。すると、「無駄を感じたことがある」との回答が88.8%で、9割に迫った。

また、無駄だと感じる具体的な内容としては、「長時間の会議」が54.3%で最も多かった。以下、「議題が不明瞭」(44.5%)、「不要な人員が多い」(33.6%)、「別の方法(メールや社内ポータルなど)で既に伝えている事項を改めて共有する」(27.2%)、「会議の目的とは異なる雑談」(26.9%)と続いた。
社内会議中に無駄だと感じることがあるか

「1時間超の社内会議」があるとした人は7割に迫る

続いて同社が、1日に実施している社内会議で「1時間超の社内会議は何割程度あるか」を聞いたところ、「ほとんどない」が30.8%で最多だった。一方、「1時間以内で会議が終わらない」(ほぼ全て:9.8%、7~9割程度:10.1%、半分程度:23.1%、1~3割程度:26.2%の計)は69.2%となった。
1時間超の社内会議の割合

「社内会議に不要な参加者がいる」とした人は半数を超える

次に同社は、「社内会議で参加不要だと思う社員は何割程度いるか」を尋ねた。すると、「ほとんどいない」が47.8%で最も多かったものの、「社内会議に必要ない参加者がいる」(ほぼ全員:1.4%、7~9割程度:1.4%、半分程度:14.3%、1~3割程度:35%の計)とする回答の合計が52.2%と、半数におよぶことも明らかとなった。
社内会議で参加不要だと思う社員の割合

過半数が社内会議の課題を実感。「会議の長さ」、「発言の偏り」、「結論の欠如」が上位に

続いて同社が「社内会議に課題を感じているか」を聞いたところ、「とても感じている」(14.3%)、「まあ感じている」(39.6%)を合わせて、過半数(53.9%)が「課題意識がある」と回答したとのことだ。一方、「あまり感じていない」(18.4%)、「全く感じていない」(3.5%)は約2割にとどまったという。

そこで、「社内会議に課題を感じている」とした人に対し「具体的な課題はどこにあるか」聞いた。すると、「会議が長い」(36.7%)が最多で、以下、「発言者に偏りがある」(34.7%)、「結論が出ない」(34.6%)、「似たような会議が多い」(27.2%)、「いつも同じ人が発言している」(26.9%)と続いた。
社内会議の具体的な課題点
本調査結果から、社内会議中に「無駄だと感じたことがある」人が約9割に、「1時間超の社内会議の割合」は7割に迫り、社内会議への課題意識を抱いている回答者は過半数におよぶことがわかった。また、社内会議における主な課題として、「時間管理」、「参加者の選定」、「議事進行の改善」があることも示された。企業においては、会議の事前準備やアジェンダ設定、議事運営の強化を行い、会議を効率化することが求められるだろう。

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