ファクタリングサービスを展開するピーエムジーは2019年4月、事業規模50人以下の企業で働く20~60代の男女1,007人に行った「有給に関するアンケート」の結果を発表した。労働者の権利であるはずの有給休暇が思うように取得できず問題視されている昨今、現場の声を知ることで、企業側にできる対策がないかを探る。調査期間は2019年3月18日~3月19日。
職場の有給取得率が「高くない」と感じている人は6割以上、原因は「人手」と「社内制度」の不足

最初に「あなたの会社の有給休暇取得率は高いですか?」と尋ねたところ、「はい」が36%、「いいえ」が64%となり、6割以上の人が有給を取りづらい環境だと感じていることがわかった。

「いいえ」と回答した人に理由を尋ねると、「人手が足りない」(44.6%)、「社内体制が整っていない」(23.9%)、「他の人が取得しないから」(18.9%)がトップ3に挙がった。他の人や会社の事情を考慮した結果、有給の取得が後回しになっていることがうかがえる。
職場の有給取得率が「高くない」と感じている人は6割以上、原因は「人手」と「社内制度」の不足
次に「有給を取得するために会社が工夫しなければならないところは?」と聞くと、「会社の制度」(46.4%)と「責任者の考えの統一」(29.3%)が計68.5%にのぼった。このことから、労働者は会社側に、有給を取得しやすい環境を整えることを望んでいると言えよう。
職場の有給取得率が「高くない」と感じている人は6割以上、原因は「人手」と「社内制度」の不足
最後に、働き方改革に伴い「特に気になっている項目」について尋ねたところ、「休日取得の推進」が45.5%と最も多く、以下「長時間労働の是正」(33.6%)、「人材育成」(14.6%)と続いた。やはり、休日に関心を寄せる人は多いようだ。
職場の有給取得率が「高くない」と感じている人は6割以上、原因は「人手」と「社内制度」の不足
4月から有休取得が義務化され、違反すれば企業の規模を問わず罰則が発生する法律が施行された。しかし、人材や資金に限りがある中小企業にとって、これは特に厳しい課題だといえよう。

そのなかで従業員に有給を取得させる時間を設けるためには、会社を上げて業務の効率化に取り組むことが必須となる。業務フローをルール化して仕事の流れを明確にするなど、業務効率を上げる仕組みを取り入れる必要があるだろう。

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