もう一つのうつ予防策とは?
職場でできるうつ予防としてもう一つ挙げると、「昼休み中に昼寝を推奨する」というものがある。それだけ?と思われるかもしれないが、これが実はとても効果的なのだ。というのも、メンタルヘルス疾患のほとんどが睡眠不足を伴う。短時間の昼寝は、その後の作業効率を向上させると言われている。しかしながら、なかなか職場で寝ることに抵抗がある人が多いのは事実だ。
そこで当事務所では、会社として昼寝を推奨することをおすすめしている。
ある企業では実際に、昼休み中に会議室を「シエスタルーム」として解放し、昼寝を推奨する取り組みを実施している。こうして昼寝をすることで、睡眠不足からくるメンタルヘルス疾患の予防だけではなく、作業効率の向上も見込まれるメリットがある。
ちょっとしたことだが、ぜひ一度試していただきたい。
このように、セルフケアでは、食事と睡眠という、ある意味基本的なところが第一歩として大切だ。従業員のうつを予防し、心の健康を保つためにも、食事を抜いてまで働かせていないか、きちんと眠れているか、ご自身も周りの人もぜひ一度点検していただきたい。
Office CPSR 臨床心理士・社会保険労務士事務所 代 表
一般社団法人 ウエルフルジャパン 理 事
産業能率大学兼任講師
植田 健太
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