26卒の就活状況は「情報収集中」が37%で最多。内定承諾は3%
学生が就活に先立って志望企業を選定する中で、「企業研究」は必須だ。自らの志向に合う企業に出会い、相性を見極めるために企業への理解を深めるもので、就活において非常に重要な作業となる。この「企業研究」について、現在の学生はどのような方法で行っているのだろうか。はじめにガロアは、「現在の就活状況」について学年ごとの回答を比較した。その結果、3年生では68%、4年生では70%が就活を開始していることがわかった。なお、新卒採用のメインターゲットとなる3年生のうち、「情報収集をしており応募はまだしていない」という段階の学生が37%と最も高い割合となっていた。また、8月時点で内定承諾まで就職活動を進めている3年生はわずか3%で、就活初期段階の学生が多い結果となっている。
企業研究の手法は「企業のHP」が66%で最多。就活サイトでの企業探しの次のアクションとして活用
次に同社は、先の質問で「就職活動を開始している」とした人に対し、「どのような手法で企業研究を行っているか(行っていたか)」を尋ねた。すると、最多となったのは「企業のHP」で、66%と唯一の半数越えだった。以下、「企業説明会」が33%、「就活情報サイト」が30%となった。なお、ガロアが行っている「就活生が企業探しのために使っているツール・サービスに関するアンケート調査」での同質問に対するトップ回答は「就活情報サイト」だったという。同社はこの結果と比較し、「企業探しで気になる企業を見つけた学生は、次のアクションとしてより詳しい情報を得るため、コーポレートサイトをはじめとしてさまざまな媒体を用いて、信頼性の高い情報を探す傾向があることがわかる。特に近年では、SNSや動画での情報収集をする学生が増え、旬な情報やリアルな情報、文字では伝わらない空気感などを知ろうとする行動が目立ってきている。」としている。
入りたい会社の条件は「給料や待遇が良い」のほか、「職場環境や社風が合いそう」なども
続いて、同回答者に対し「どんな会社に入りたいか」を尋ねたところ、「給料や待遇が良い」が29%で最多となった。以下、「職場環境や社風が合いそう」が18%、「社員の人柄や関係性が良さそう」が14%で続いた。同社はこの結果に対し、「給料や待遇を第一優先にしていない学生も7割以上おり、自分にとって働きやすい環境か、望んだ仕事ができそうか、などを最優先している学生も多い。そのため、就活生は企業研究で企業HPを訪れて給料や待遇、ビジョンなどに関する情報を探す一方で、どんな人間がどのように働いているかなどの情報も探しに行っていると考えられる。自社の賃金がストロングポイントとなりうるかを考慮したうえで、多角的にPRすることが必要である。」との見解を示している。
応募したくない会社も「給料が低く待遇が悪い」がトップ。「社員の仲が悪い」なども
また、同社は前問の回答を踏まえ、「入りたい会社の要素を持っていても応募したくない会社には、どんな原因があるか」を尋ねた。その結果、前問と同様に「給料が低く待遇が悪い」が最多の54%となった。以下、「社員の仲が悪い」が45%、「サービス残業が蔓延している」と「パワハラ気味の上司がいる」がともに36%で続いた。どんなに賃金が良くとも、社員の仲が悪い・サービス残業が蔓延している・パワハラ気味の上司がいるといった特徴がある場合は、入りたくないと判断しているようだ。企業研究で信用できる情報は「現職社員や会社と関わりある知人からの情報」
最後に、「企業研究をする上で、最も信用できた(できる)情報はどんな情報か」を尋ねた結果、「対象の会社の現職社員の情報」が31%、「対象の会社と関わりある知人からの情報」が28%で、ともに約3割の回答が集まった。OB・OG訪問や、インターンシップ、企業説明会など社員と学生が関われる場の提供が有効であることがわかる結果だ。そのほか、「口コミ情報サイト」が10%で3位、「大手就職情報サイト」が7%で5位につけていることから、同社は「口コミや情報サイト、プライベートでの会話など会社がコントロールできない部分の情報はある程度信頼できる」との見解を示している。