「賞与の少なさ」による転職経験者は49.2%。若年層ほど転職理由になりやすく
転職理由・離職理由はさまざまであるが、「給与」や「ボーナス」はその大きな要因の一つだろう。企業に賃上げが求められ続ける中、夏を目前に今年も働く人々の頭に浮かんでくるのが、“夏のボーナス”だ。支給の有無や金額は企業によって異なるが、転職者・転職検討者における転職理由との関係性や、理想の金額はどのようになっているのだろうか。初めにマイナビは、「“賞与が少ない”ことを理由に転職をした経験の有無」および「転職理由となった賞与額」について尋ねた。すると、「転職した経験がある」とした人は49.2%(一番大きな転職理由だった:21%、一番ではないが転職理由だった:28.2%の合計)となり、転職理由となった賞与の平均額は「28.3万円」だった。
回答結果を年代別に見ると、20代においては「一番大きな転職理由だった」とした人の割合が35.2%と、全年代で最も高くなり、若年層ほど「賞与が少ない」ことが転職理由になっていることがうかがえる。
「夏の賞与額」の“理想”と“現実”には40万円強の乖離も
次に同社は、“夏の賞与額”について、「前年」、「今年の予想」、および「理想」をそれぞれ尋ねた。すると、「前年」の夏の賞与額は平均「50.1万円」であったのに対し、「今年の予想」は平均「51.8万円」と、大きな差はなかった。一方、「理想」の夏の賞与額は平均「94.8万円」となり、“実態・予想”と“理想”には40万円強の差があった。また、回答結果を役職別に見ると、「機運を感じていない」とした人が特に多かったのは「非役職者」で、70.2%となった。
半数以上が「夏の賞与額」と「自身への評価」に納得していない
同社は続いて、「前年の夏の賞与額、および直近の自身の評価に納得感があるか」を尋ねた。すると、「前年夏の賞与額への納得感」について、最も多かったのは「どちらかといえばそう思う」との回答で、31.2%となった。「そう思う」の15.2%と合わせると、合計で46.4%が前年夏の賞与額に納得感を持っていることがわかった。一方、「あまりそう思わない」(30.8%)と「そう思わない」(22.8%)の合計は53.6%となり、全体では“納得感を持っていない人”が過半数を超える結果となった。なお、「前年夏の賞与額に納得感がない」とした理由についてのフリーコメントでは、「世間一般の平均額に遠く及ばない」、「全員が一律の金額だから」といった“金額面”の不満のほかや、「賞与額の計算方法の周知がなされていない」といった声も挙がっている。
また、「直近の自身の評価への納得感」については、「あまりそう思わない」が31.7%、「そう思わない」が25.9%だった。合計すると57.6%となり、半数以上が直近の自身の評価に納得していないことがわかった。
こちらも「納得感がない」とした理由をフリーコメントで求めると、「上司との1on1ができていない」、「そもそも評価基準が存在しない」、「勤務期間で賞与が決まる」などといった声が挙がったという。