経産省が3月の「価格交渉促進月間」で協力を呼びかけ。デフレ脱却に向けた政府のサポートとは
経済産業省は2024年3月1日、中小企業や地域経済産業の発注企業・受注企業を対象に、3月の「価格交渉促進月間」について通達した。デフレからの完全脱却に向けて、2024年も引き続き高い水準の賃上げを実現できるよう中小企業でも価格転嫁が必要であり、特に3月は春闘が山場を迎える極めて大事な時期といえる。そこで、同省は今回、サプライチェーン全体での価格交渉・価格転嫁の促進に向け、発注企業と受注企業に対し、「労務費に関する指針」に基づいて積極的に価格交渉・価格転嫁を行うことなどの協力を要請した。
また政府では、(1)「価格交渉促進月間」のフォローアップ調査の実施、(2)「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の策定・周知・徹底、(3)受注企業の価格交渉を後押しするコンテンツの作成・相談窓口の設置といった取り組みを行い、価格交渉・価格転嫁の促進に向けたフォローを行っていくという。
3月の「価格交渉促進月間」について経産省が呼びかけ。中小企業庁調査から見る価格転嫁状況や、政府の要請・取り組みとは?
20代社員の約8割が“業務時間外”にキャリア・将来を考える。若手定着は「キャリア自律支援」がカギか
株式会社ジェイックは、「キャリア自律についてのアンケート調査」の結果を発表した。まず、同社の就職支援サービスを利用して就職・入社した20代の正社員128名を対象に、「自身の今後のキャリアや将来について、考える時間が必要か」と尋ねると、「必要」との回答は8割を超えた。その理由を尋ねたところ、「自分にとっての仕事の意味やゴールを定期的に整理するため」が最多だったという。そこで、「業務時間外で、自身の今後のキャリアなどについて考えることはある」と回答した約8割の回答者を対象に、その頻度を尋ねた。すると、「週に1度」が半数を超え最多となり、「月に1回程度」が4割程度で続いた。
また、自律的にキャリア開発を行う「キャリア自律」の認知度を調査したところ、「知らない(初めて聞いた)」が81.2%と、8割を超えた。以下、「言葉は知っているが、意味は理解していない」が10.2%、「言葉も意味も理解している」が7.8%で続いた。
20代社員の約8割が“業務時間外”にキャリアや将来について考えている。「キャリア自律支援」が若手定着率向上のカギか
【新卒VS中途】『評価がフラットな日系大手企業ランキング』を発表
オープンワーク株式会社は、「新卒入社vs中途入社・評価がフラットな日系大手企業ランキング」の結果を発表した。本調査は、設立50年以上で従業員1,000人以上、かつ総合評価が3.0点以上の日系大手企業を対象に新卒入社者と中途入社者による総合評価スコアをそれぞれ集計し、差異が小さい企業をランキング化したものだ。ランキング1位は「住友生命保険相互会社」、2位は「あいおいニッセイ同和損害保険株式会社」、3位は「株式会社リクルートホールディングス」と続き、上位2社は保険業界だった。ランクイン企業のクチコミを見ると、入社時期に関わらず共通していたのは、「社員が分け隔てなく意見を交わすことができる職場環境を評価する声」だったという。評価制度が年功序列から実力主義へと変化している点も高評価のポイントといえそうだ。
また、上位30位のスコアを見ると、中途入社者による総合評価スコアが新卒入社者による評価を上回ったのは17社だった。
【人事評価】新卒VS中途『評価がフラットな日系大手企業ランキング』。評価制度・基準の特徴は“実力主義”か
富士通、“コンサル人材拡充”と“コンサルプラクティス強化”で、業種を超えた社会課題の解決へ
富士通株式会社は、新中期経営計画に基づき、顧客とともに社会課題の解決を目指すコンサルティングケイパビリティを強化すると発表した。コンサルティング人材の拡充およびコンサルプラクティスの強化により、社会課題への取り組みを加速するという。まずは、「ビジネス・コンサルティング」と「テクノロジー・コンサルティング」において、注力する13のコンサルティング事業の領域を策定した。互いの業種知見とテクノロジーの専門性を融合することで、各領域のコンサルプラクティスを強化していく考えだ。これにより、業種を超えた社会課題の解決を目指すとしている。
あわせて、コンサルティングスキルを持つ人材を2025年度までに1万人規模へ拡充するとしており、コンサルティング事業のガバナンス機能を担う新組織として2023年8月にConsulting CoEを設置した。これにより、人材拡充の施策として、「リスキリングの実施」、「キャリア採用の推進」、「M&A」を実施する。
これらの取り組みを通して、新たなコンサルティング事業ブランドのもと、顧客とともに知のエコ・システムを創出し、よりよい未来の想像を目指すという。
富士通、“コンサルティング人材拡充”と“コンサルプラクティス強化”により社会課題への取り組みを加速へ
『健康経営優良法人2024』の認定企業は大幅に増加。『健康経営銘柄』は53社に
経済産業省は2024年3月11日、「健康経営優良法人2024」の認定法人が決定したと発表した。また同日、「健康経営銘柄2024」に53社を選定したことも公表している。本認定制度は、政府が主体となり健康経営に取り組む企業を客観的に評価する目的で、2016年度に創設されたものだ。今回で第8回となる「健康経営優良法人2024」では、大規模法人部門に2,988法人、中小規模法人部門に1万6,733法人が認定された。今回の認定数は、2023年度の「健康経営優良法人2023」の認定数である、大規模法人部門2,676法人、中小規模法人部門1万4,012法人と比較すると両部門とも大幅な増加となり、健康経営に取り組む企業が増えたことがわかった。
また、「健康経営銘柄2024」は、「令和4年度健康経営度調査」の回答をもとに、健康経営優良法人(大規模法人部門)に申請した上位500位以内の上場企業から、1業種1社を基本として選定を行った。第10回となる今回は、27業種から53社が選定された。
【健康経営優良法人2024】認定企業は2023年度と比べ大幅増加。【健康経営銘柄】には53社選定