HRプロの人事トレンドニュースでは、11月後半、「企業人事の採用」(中途採用について)や「新卒初任給」、「インボイス制度」、「23卒新入社員の意識」、「転職活動における行動特性」に関する各企業の調査レポートをお伝えしてきました。11月後半の調査レポート関連ニュースを以下でご覧ください。
【調査関連ニュースまとめ】11月後半|「インボイス制度についての意識調査」の結果を発表 ほか

人事の4割超が「中途採用の難化」を懸念。各社では「働き方の柔軟性向上」に取り組む

人事の4割超が「中途採用の難化」を懸念。各社では「働き方の柔軟性向上」に取り組む
株式会社リクルートは、「企業人事の採用に関する調査」の第1弾として、「中途採用」に関する結果を発表した。まず、2022年度に中途採用を実施した企業の人事担当者840名を対象に、「2021年度と比較して、2022年度の中途採用全体の難易度はどう変化したか」を尋ねた。すると、「中途採用は難化している」との回答は43.4%と4割を超えた。

続いて同社が、「中途採用の成功を目的として行っている取り組み」を尋ねたところ、「テレワーク導入など、働き方の柔軟性向上の工夫」とした企業は4割だった。また、中途採用が「うまくいっている企業」と「うまくいっていない企業」で差が見られた項目は、「地域限定社員の導入」、「新しい採用ブランディング施策の実施」などだった。さらに、採用がうまくいっている企業では、「採用するポジションの現場責任者と人事部の関係性が良好である」とした企業が6割を超えたという。

【新卒初任給】「20万円台後半」を望む学生が増加。初任給の高さが「志望度」に影響か

【新卒初任給】「20万円台後半」を望む学生が増加。初任給の高さが「志望度」に影響か
株式会社学情は、「初任給」に関する調査結果を発表した。はじめに、25卒生373名を対象に、「初任給が高い企業は志望度が上がるか」を尋ねた。その結果、「志望度に好影響を与える」との回答は、合計9割に迫った。また、「就職において、初任給をどの程度意識するか」を尋ねると、「重視する」とした学生は8割を超えることも明らかとなった。

そこで、「初任給は、どの程度が適正だと思うか」を尋ねたところ、「月収20~24万円」(45.6%)が最も多く、「月収25~29万円」(38.1%)が続き、「月収20万円台」との回答は8割を超えた。24年卒生を対象とした2022年度の調査結果と比較すると、「月収20~24万円」との回答は減少し、「月収25~29万円」は増加していることから、学生が適正だと感じる初任給の金額は上昇傾向にあると推測できる。

「インボイス制度」により20~30代経理担当者の約4割が“異動・離職”を検討

「インボイス制度」により20~30代経理担当者の約4割が“異動・離職”を検討
インボイス制度を考えるフリーランスの会は、「インボイス制度についての意識調査」の結果を発表した。まず、経理実務に携わる709名を対象に、インボイス制度の導入により経理の業務は変化・増加することが予想される中、「同制度が原因で経理の仕事を離れたいと思ったことはあるか」を尋ねた。すると、業務が増えたら「退職/転職したい」、「異動したい」との回答は2割を超えた。年代別で比較すると、退職・転職・異動を考える「30代」は40.5%と最も多く、「20代」が38%、「40代」が30.1%、「50代」が25.9%と続いた。

また、「制度導入前時点で困っていること」を尋ねたところ、「業務負担が膨大に増えている」との回答が最も多かった。そのほか、「煩雑な経理作業」や「社内周知のための説明」、「取引先への確認・説明・周知・相談」などによる負担を訴える声も上位にあがったとのことだ。

“1年目新入社員”の3割が入社当初から「転職・独立」を想定か

“1年目新入社員”の3割が入社当初から「転職・独立」を想定か
一般社団法人日本能率協会は、「2023年度新入社員意識調査」の結果を発表した。本調査は、2023年度の新入社員675名を対象に実施し、高校卒業者を「高校卒群」、その他を「高校卒外群」としてまとめている。まずは、「仕事をしていく上での不安」を尋ねたところ、「上司・同僚など職場の人とうまくやっていけるか」、「仕事に対する現在の自分の能力・スキル」、「仕事での失敗やミス」が上位にあがった。

また、「自分の仕事・働き方に対する考え方」を尋ねたところ、「機会があれば転職・独立したい」との回答は30.1%と3割におよんだ。最終学歴別に見ると、「高校卒外群」が34%、「高校卒群」が20.6%と、転職や独立を考える数は最終学歴によって差があることが明らかとなった。

あわせて、「転職を考えるシチュエーション」を尋ねると、「会社の将来性が見込めなくなったとき」、「社風や企業文化が自分に合わないと感じたとき」などが上位を占めた。

【転職活動】3人に1人が生成系AIを活用。「管理職・役員になりたくない」人は6割に

【転職活動】3人に1人が生成系AIを活用。「管理職・役員になりたくない」人は6割に
株式会社マイナビは、「転職活動における行動特性調査2023年版」の結果を発表した。はじめに、20~50代の正社員で、2022年6月~2023年7月での転職者800名と、転職活動者800名の計1,600名を対象に、「転職活動時の生成系AI活用の有無」を尋ねた。すると、「活用したことがある」とした人は3割にのぼった。また、「今後活用したいと思う」とした人は6割を超えた。

さらに、現在役職についていない人を対象に「将来的に管理職や役員になりたいか」を尋ねると、「管理職になりたくない」と「役員になりたくない」との回答は、いずれも6割程度いることがわかった。性別で見ると、女性は「管理職・役員ともになりたくない」とした人が7割以上におよんだ。中でも「全くなりたくない」とした人は、女性で4割を超えた一方、男性では2割台にとどまっておりその差は15ポイントを超えたという。

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