相次ぐ企業の不祥事…約8割が「コンプライアンス遵守」に取り組む
株式会社東京商工リサーチは、「コンプライアンスに関するアンケート調査」の結果を発表した。資本金1億円を境に「大企業」と「中小企業」に分けた計5,175社を対象に、「自社でコンプライアンス遵守に向けて、どのような取り組みを行っているか」を尋ねたところ、何らかの取り組みを行っている企業は8割を超えた。具体的な取り組み内容は、「社内規則、マニュアル等の改訂」が最も多く、以下、「社内研修の開催やe-ラーニング受講環境の整備」、「社内窓口の設置」と続いた。
また、「取引先でコンプライアンス違反が発覚した場合の対応」を尋ねると、約3割が、コンプライアンス違反企業との取引方針に何らかの基準を定めていることがわかった。中でも大企業は、中小企業よりもコンプライアンス遵守への取り組みが進んでいることに加え、多くのステークホルダーを抱えていることを背景に、より厳しい自社基準を設けているようだ。
相次ぐ企業の不祥事…「コンプライアンス遵守」に取り組む企業は約8割に。違反企業との「取引見直し」も3社に1社
7割以上が「人事評価に不満」と回答。評価はモチベーション低下や転職のきっかけに
株式会社ライボは、「2023年人事評価の実態調査」の結果を発表した。全国の20~50代の男女758名を対象に、「会社からの評価に不満を感じたことはあるか」を尋ねたところ、何かしらの不満を感じている人は75.2%と、7割を超えた。自由回答には、「正直上司から好かれているかも大事なので、成果を上げるだけでは評価されない気がしている」など、評価制度や上司からの評価に対する不満が聞かれたという。あわせて、「評価によってモチベーションが低下した経験があるか」を尋ねると、「ある」とした人は8割に迫った。また、「転職を考えた経験がある」とした人は7割を超え、そのうち実際に転職に至った人は約半数いることもわかった。
一方で、「今後の会社の評価に期待している」とした人は6割に達し、「年収が上がること」や「キャリアアップにつながること」、「承認欲求が満たされること」に期待していることが判明した。
【人事評価の実態調査】評価に不満抱える従業員は7割超。「モチベーション低下」や「離職・転職」につながる理由とは
世代によって異なる職業観や結婚観。「転職」や「出産」の考え方とは
株式会社電通は、「仕事・結婚・子育てに関する意識調査2023」の結果を発表した。本調査は15~64歳の2,000名から回答を得ており、「Z世代」・「ミレニアル世代」・「X世代以上」の3世代に分けて集計を行ったものだ。はじめに同社は「結婚は個人の自由だと思うか」と尋ねると、7割以上が「自由である」と感じていることがわかった。また、「出産は個人の自由だと思うか」を尋ねたところ、「自由である」との回答は7割に迫った。中でも「ミレニアル世代」は結婚・出産において、個人の自由だと捉える人が多い傾向にあった。また、「X世代以上」は、「結婚・出産は個人の自由である」ことに肯定を示す割合が全世代の中で最も低く、「結婚」と「子どもをもつこと」の結びつきを強く感じている傾向にあることも明らかとなった。
さらに、「仕事観」の調査において、「Z世代」では多世代に比べて「転職」や「非正規雇用」に肯定を示す回答が多く、育休・産休といった「制度の充実」を重視する傾向が強いこともわかった。
Z世代、ミレニアル世代…世代により職業観・結婚観は異なる? 「結婚」や「出産」の選択を“個人の自由”と考える人が約7割に
【ミドル世代の異業種転職】一番人気は「異業種×同業種」
エン・ジャパン株式会社は、「異業種転職」に関する調査結果を発表した。同社運営の転職サイトを利用する35歳以上(ミドル世代)の1,532名を対象に、「異業種や異職種への転職において興味がある組み合わせ」を尋ねた。すると、全体では「異業種の同職種」との回答が67%で最多だった。年代別に見ると、他の世代と比較して30代は「異業種の異職種」、50代は「同業種の同職種」に興味がある人が多いとわかった。そこで、異業種転職に興味があるとした人に「どの業種への転職に興味があるか」を尋ねたところ、全体では「メーカー」が最も多かった。年代別では、30代のトップが「IT・インターネット・ゲーム」、40・50代のトップが「メーカー」だった。
あわせて、「異業種転職における懸念点」を尋ねたところ、「選考が通るか」が最も多く、以下、「これまでの経験・スキルを活かせるか」、「年収が下がらないか」が続いた。
【ミドル世代の異業種転職】一番人気は「異業種×同職種」の組み合わせ。30代~50代が共通で抱える懸念点は?
“男性育休”に言及した求人は増加傾向に。人手不足の業界では積極アピール
Indeed Japan株式会社は、「男性育休」に言及する求人動向の調査結果を発表した。まず、2019年7月以降の「男性育休」に言及する求人割合の推移をまとめた。その結果、「改正育児・介護休業法」が成立した2021年6月(0.17%)から、「産後パパ育休」が設立した2022年10月(0.35%)は急増、2022年12月(0.43%)にはピークに達した。その後は減少が見られたものの、大企業に対して男性育休取得率の公表義務化があった2023年4月を境に、直近では再び増加傾向に転じていることが明らかとなった。さらに、2023年7月(0.4%)には、2021年6月と比較して、約2.4倍増加していることもわかった。また、「『男性育休』に言及する求人割合」を、2023年7月時点と2021年6月時点で職種カテゴリ別に比較したところ、2023年7月時点では、「介護」、「ドライバー」、「看護」が上位を占めた。人手不足にある業種では「男性育休」を積極的に訴求していることも判明した。
増える“男性育休”求人、「育児・介護休業法」改正を境に約2.4倍に。人手不足の介護、ドライバー職なども積極アピール