役職別での女性割合の実態は?
改正された女性活躍推進法により、2022年4月以降、「一般事業主行動計画の策定および情報公表」は中小企業でも義務となった。1年を経て、中小企業の女性活躍推進は進展したのだろうか。エヌエヌ生命はまず、「自身が経営する会社の従業員・管理職・役員それぞれの階層における女性の割合」を尋ねた。すると、「従業員」で最も割合が高かったのは、「11~20%」の21%、「管理職」では「1~10%」が最多の44.1%、「役員」は「0%」が最多で53%だった。3社に1社が5年前より「女性管理職」を増やしている
次に同社は、「5年前と比較すると階層別の女性割合はどう変化したか」と尋ねた。すると、「従業員」では「変わらない」と答えた人が54.9%で最多となり、次に「増えている」が42.5%で続いた。「管理職」でも、「変わらない」が63.2%、「増えている」が34.9%となった。「役員」においては、「変わらない」が77.8%であるのに対し、「増えている」は17.5%と2割未満となった。他方で、「減った」との回答は、いずれの階層でも1割未満(従業員:2.5%、管理職:1.9%、役員:4.8%)であった。女性従業員に期待することは「将来の管理職」が最多に
続いて同社は、「女性従業員にどのような役割で活躍することを期待するか」と尋ねた。すると、「将来の管理職」が64.4%で最多だった。以下、「目標への貢献」(60%)、「後輩・部下の育成」(57.5%)、「将来の会社経営層」(57.5%)はそれぞれ半数以上が回答し、上位となっていた。部下や後輩の育成など、マネジメントへの期待が大きいようだ。“多様な働き方を実現するために必要なこと”は「ゆとりある人員配置」がトップ
同社が「現在、導入している働き方制度」を尋ねた結果では、4割が「テレワーク」と答えており、ほかには「時短勤務」や「独自の育児休暇」が上位だったという。この結果を受け、「今後、より多様な働き方を実現するためにさらに必要なこと」を同社が尋ねると、トップは「ゆとりある人員配置」(49.8%)で約半数が回答。以下は、「福利厚生制度の整備」(38.7%)、「自社内のモデルケース確立」(35.9%)と続いた。
9割が「女性活躍を推進していきたい」と回答。理由は「優秀な人材の確保」が最多に
次に同社が「今後より一層、女性活躍の推進をしていきたいと思うか」と尋ねた。すると、9割近くが「思う」と答えたという。さらに同社が「その理由」を尋ねると、「優秀な人材の確保」(75.8%)が最も多かった。以下、「業務効率・生産性の向上」(51.2%)、「社内の多様性の広がり」(48%)と続いた。