採択された事業者への調査からEIR活用のナレッジのガイドライン化を進める
「客員起業家(EIR)」とは、企業内で、新規事業創出等のミッションのもと雇用や委託等をされる起業経験者や起業準備を行う人を指す。EIR活用制度は、起業家にとっては「起業準備期間のセーフティネット」や「新たなキャリア」として、企業にとっては「社内に無い経験やノウハウを活用し、新たな事業創出や社内改革ができる機会」として機能し、起業の増加やオープンイノベーションの促進への期待が高まっているという。同時に、「企業の経営戦略と人的資本のギャップ」、「起業家のセーフティネット不足」といった課題への対応策として、企業がイノベーションに必要な人的資本を取り入れることや、起業家が挑戦できる環境を提供することができるEIRの活用が有効だとされている。そしてJISSUIは今回、経産省委託事業として、同事業の実証事業者の公募を実施した。公募ではEIRの活用目的によって、「類型A:起業支援・事業領域探索型」、「類型B:シーズ等活用型」、「類型C:社内変革推進型」の3つの類型ごとに募集している。さらに各類型について、EIRの活用体制の準備状況に応じ、「EIR実施型(客員起業家を雇用等する取り組み)」、「EIR準備型(客員起業家の雇用を目指した準備の取り組み)」の2パターンでの申請を受け付け、審査の結果、下記の9事業者の採択を決定した。
起業経験者が持つ知見は、企業における新事業創出やイノベーションに繋がり、企業の発展に役立つだろう。新たなイノベーション創出を目指す企業では、EIRの活用も視野に入れ、本事業の取り組みに今後も注目してみてはいかがだろうか。