新型コロナでオフィスの見直しが促進。実施内容は「レイアウトの変更」が約8割
新型コロナの影響で、オフィスにおいても新様式への変革が必要とされるなか、企業の意識や対応はどのような状況なのだろうか。同社ははじめに、新型コロナの影響で働き方が変化したことによる、「オフィスの見直しの実施状況」について尋ねている。すると、「見直しを実施した」は43.4%、「見直しを検討している」は32.1%となり、オフィスの見直しを実施済および検討中と回答したのは、合わせて75.5%と7割以上にのぼった。
また、2020年8月に実施した同調査結果と比較すると、「見直しを実施した」との回答は、昨年の26.7%から16.7ポイント増と、大幅な伸びを見せた。この1年余りでオフィスの見直しが急速に実施された様子が見て取れる。
見直した具体的な内容は、「実施済み」と「検討中」ともに、「レイアウト変更」がトップだった。一方で、「見直す予定はない」は24.5%と、昨年調査結果(33.3%)と比べ8.8%減という結果だった。
オフィス見直しの実施有無には経営層の意識も影響か
オフィスの見直しを「実施済み・検討中」または「実施しない」と回答した理由としては、それぞれ以下のような声が挙がっている。●オフィスの見直しを実施済み・検討中の理由
・「出勤者数の減少によるフリーアドレス化で、執務エリアに余剰が生まれたため」・「社員の自律性の向上や交流促進を目的とした、ABW化のため」
●オフィスの見直しを実施しない理由
・「コロナ禍でも出社前提だったため、今後も大きな改革の予定はない」・「経営陣が、『新型コロナの流行が過ぎればそれでよし』という思考のため」
現在のオフィスの課題は「個別ブース不足」が最多。WEB会議への対応が急務か
同社は次に、「新型コロナ流行前と現在のオフィスの課題」についてそれぞれ聞いた。その結果、新型コロナ流行前では、「会議室や来客スペースの不足」が65.6%とトップに。一方、現在では、オンライン商談や1on1等で使用する「個別ブース不足」がトップとなり、63.7%だった。これらの課題に対し、具体的に実施したことを聞くと、「WEB会議増加のため、個別ブースを増設予定」、「会議室や応接室がダブルブッキングしないよう、施設の使用を電子管理に移行した」、「広い会議室に間仕切りを設置し、会議室の数を増やした」などが挙がっている。このように、WEB会議増加への対策を検討する企業が多いようだ。