さまざまな視点から革新的アイデアを創出できる、若手リーダーの輩出へ
気候変動をめぐり、国際的な議論や産業政策が活発化するなか、産官学それぞれがビジョンを共有し、セクターや世代を越えた対話と共創がますます重要視されている。また、2050年までを目標に据えている「カーボンニュートラル」の実現を目指すには、積極的な環境対策と経済成長を共に達成しうるイノベーションが欠かせない。ただ、実際には「自分に出来ることがわからない」と感じている人も多い現実があるという。そこで、Youth Green Innovation Project実行委員会とGreen innovationは、各個人のライフスタイルから経済活動の全サプライチェーン、福祉や税制まであらゆる分野における横断的な視点でイノベーションを起こすことができる人材の育成を目的として、協働して今回のプロジェクトを企画した。
本プロジェクトは「Green Innovator Academy(以下、アカデミー」)」と「Youth Green Innovation Forum(以下、フォーラム)」の2つで構成されている。
アカデミーは「100名の学生」および「企業の若手社員」等を対象としており、オンラインと現場体験を組み合わせた半年間に渡るプログラムで、初年度となる今年は10月末に開始する予定だ。
一方のフォーラムには、アカデミーに参加する学生にくわえ、「グリーンイノベーションを牽引する企業の社員」、「若手官僚」、「専門家」、「有識者」が参加。2050年の脱炭素社会実現に向けた、グリーンイノベーション創出に関する分科会とパネルディスカッションの実施を、2022年3月12日・13日の2日間で開催する予定だ。この他、プロジェクトの詳細については、後日改めて発表する。
また、本プロジェクトは、世界経済フォーラムにより組織されたコミュニティ「Global Shapers」の現メンバーおよびアルムナイが中心となり運営するため、世界200ヵ国の次世代リーダーとのネットワークが活用できる。加えて、運営メンバー自身も「次世代」と呼ばれる世代であることから、世代間の架け橋にもなることも期待できるという。
気候変動を起因とする災害が世界各地で頻発するなか、これらを解決し、経済の好循環を創出できるアイデアやリーダーシップが、今後ますます必要とされている。このような人材育成の取り組みに積極的に参加していくことも、企業の社会的責任となっていくのかもしれない。