約7割が副業人材受け入れに前向き
副業人材の受け入れに対し、経営者はどのような意識を持っているのだろうか。はじめに、「副業を積極的に行っている人を、自社の副業人材として受け入れたいと思うか」を尋ねた。すると、「非常に受け入れたい」が18.3%、「受け入れたい」が50%と、合わせて7割弱が受け入れに肯定的であるとわかった。スキルや生産性が高い副業人材は、自社の事業拡大につながるか
次に、前設問で「非常に受け入れたい」、「受け入れたい」とした回答者に、その理由を挙げてもらうと、「副業者は多方面のスキルを持っている」が最多の50.7%で、半数以上が回答した。以下、「副業者は生産性が高いと考える」(38.7%)、「副業者は人脈が広く自社の事業機会拡大につながる」(37.3%)と続き、副業人材を高く評価していることがわかった。他にも、「今後、多様な働き方が必須になる」、「技能スキルにより短時間で効率的に仕事がこなせる」などの声が寄せられた。
副業人材の受け入れにより、6割を超える企業で生産性や業績が向上
続いて、「副業人材を受け入れたことで、会社の生産性向上や業績アップにつながったと感じているか」を尋ねた。すると、「非常に感じる」が11.8%、「感じる」が51.8%と、合計63.6%の経営者が「副業人材の活躍が自社の業績に貢献している」と実感していることがわかった。専門性の向上で事業の幅が広がり、採用にも好影響が
前設問で「副業人材の受け入れが生産性向上や業績アップにつながっている」とした回答者に「その要因」を尋ねると、「専門性の高い分野を副業で補うことで事業の幅が広がった」が44.3%で最も多くを占めた。以下、「人材を適材適所に配置でき、社員ひとりひとりの生産性が上がった」(32.9%)、「副業の受け入れによって優秀人材が集まりやすくなった」(32.9%)と続いた。また自由回答では、社員にない知識を持つ人材の投入により「業務内容など、気付かなかったことを新たに知ることができた」、「これまでできなかったことが可能になった」といった声も寄せられた。
効果を感じる一方で課題を抱える企業も
最後に、「副業人材を受け入れる上での課題」を尋ねると、「自社の秘密情報漏洩のリスク」を挙げた経営者は40%にも及んだ。以下、「他社での業務量を把握した仕事の割当て」が34.5%、「副業人材のための人事評価制度確立」が23.6%となった。また、自由回答では「本業が疎かにならないように成果主義を確立すること」や「トラブルや失敗への対応や責任の取り方」などを課題と感じている企業があると判明した。