
今後の新型コロナ拡大に対し「経営不安」を抱く経営層は76.1%
リモートワークを行ってない企業では、コロナ禍における働き方をどのように捉えているのだろうか。まず、経営層に「新型コロナウイルス感染症が今後も拡大した場合、経営に不安を感じるか」を尋ねた。すると、「不安を感じる」が32.1%、「やや不安を感じる」が44%となり、合計76.1%の経営層が不安を感じていることが判明した。
経営層も社員も「リモートワーク導入は困難」との見方が大半
次に、経営層と社員に「今後、所属企業でリモートワークの導入は可能か」を尋ねると、いずれも約8割が「不可能だと思う」もしくは「やや不可能だと思う」と回答しており、今後も導入しないと予想しているようだ。そこで、経営層に「導入しない具体的な理由」を尋ねると、「全社員または一部社員はリモートワークができない業務をしている」という回答が73.9%と最も多かった。その他、「社員の管理やマネジメントが難しいから」(10.9%)、「社員の業務効率が落ちると思うから」(10.7%)などがあがった。現場作業が必要となる専門的/職人的な業務や、実際に人の手が関わるような仕事では、リモートワークの導入は難しいようだ。

経営層の2割以上は、オンラインを活用した業務改善に前向き
続いて、経営層に「今後、オンラインを活用した新しい取り組みや業務改善などを行いたいと思うか」を聞くと、「そう思う」が4.4%、「ややそう思う」が18.5%となり、合計22.9%の経営層が、オンラインを取り入れた取り組みに意欲的であることが判明した。

コロナ禍でリモートワークができない状況は「転職意向」にも影響が
次に、非デスクワーク業務に従事する社員に、所属企業がリモートワークを導入しなかったことを受けて「現在とは異なる職種や業界への転職意向に変化はあったか」を尋ねた。その結果、最も多い回答はどの年代でも「変わらない」だったが、世代別で回答傾向に差が見られた。特に、20代社員は「かなり向上した」が3.6%、「やや向上した」が16.9%となり、転職意欲が高まっている人は2割におよんだ。この割合は年代を経ることに下がるものの、コロナ禍においてもリモートワークができない状況は、従業員の士気に少なからず影響を与えていると推測される。