約6割が「夏季休暇を取得しやすい」とする一方、経営者層以外は言い出しにくい雰囲気も
アフターコロナのフェーズに入り、各地でコロナ禍前のようにさまざまなイベントが予定されている。夏季休暇を取得しイベントや旅行などを楽しむビジネスパーソンも増えると考えられるが、個人の夏季休暇の取得状況はどのようになっているのだろうか。まずクリエイティブバンクが、全員を対象に「勤務先で、夏期(6月~9月)に休暇を取りやすいと感じているか」を質問したところ、過半数が「はい」(57.6%)と答えた。
ポジション別でみると、「夏季休暇を取得しやすい」と答えた割合が一番高かったのは「経営者層」で、81.6%だった。
これを受け同社は、「経営者は比較的自由に夏季休暇を取ることができるが、実務を担う社員層では周囲との兼ね合いもあり、夏季休暇を取ると言い出しにくい雰囲気があるのではないか」との見解を示している。
「規定で夏季休暇が指定されている」が6割超も、約4割は「申請していない」と回答
次に同社は、全体(1,027名)に対し「夏季休暇期間が会社の規定によって決まっているか」を聞いた。その結果、「はい」(休みの日付もしくは期間が指定されている)が合計61.1%となった。一方で、「いいえ」は31.2%だった。ポジション別でみると、「いいえ」の割合が特に高かったのは接客が多い「販売」で、50%と半数を占めた。同社は、「新型コロナが第5類に分類されてから多くのイベントが予定されているため、販売の需要が高まり、繁忙期が戻ってきているのでないか」と推察している。
夏季休暇取得の申請方法は「紙」よりも「勤怠管理システム」の満足度が高く
続いて同社は、「今年の夏季休暇を申請した、またはする予定」とした人(504名)に対し、「勤務先で定められている夏季休暇の申請方法に満足しているか」を質問した。すると、「満足している」が87.3%で、現在の申請方法に対しての満足度は全体的に高いことがわかった。申請方法別にみると、「勤怠管理システム」の満足度は95.3%だったのに対し、「紙」の満足度は78%と有意差があった。従来の紙ベースでの申請方法よりも、勤怠管理システムのほうが申請者の満足度が高いことがうかがえる。
また、「現在の申請方法に満足していない」とした人(47名)に対し理由を尋ねたところ、「申請方法が煩雑で面倒くさい」がトップだったという。
休暇申請のシステム化が「夏季休暇取得率向上」に好影響か
最後に同社が、全体に対し「どのような仕組みがあれば夏季休暇がより申請しやすくなるか」を複数回答で質問したところ、「休暇申請の方法にシステムを使う」(290名)が最も多かった。以下、「全社で休む日を設ける」(272名)、「上司や同僚の理解、協力を得られる」(225名)と続いた。この結果から同社は、「ビジネスパーソンが休暇を取りながら持続的に働く環境を作るには、効率化のために社内のデジタル化を進めるだけでなく、全体の風土を変えていく必要がありそうだ」とコメントしている。