株式会社学情は2023年5月29日、「インターンシップ/オープン・カンパニー」に関する調査結果を発表した。調査期間は2023年4月24日~5月11日で、同社が運営するダイレクトリクルーティングサイトの来訪者のうち、2025年3月卒業(修了)予定の大学生および大学院生(以下、25卒生)826名より回答を得ている。これにより、学生のオープン・カンパニーやインターンシップへの参加意向が明らかとなった。
25卒生の約8割が「就業体験のあるインターンシップ」への参加を希望。オープン・カンパニーへの参加意向も約7割と多数に

約7割が「オープン・カンパニー」への参加意向あり。「業界や企業を知りたい」との声も

三省合意により、25年卒採用から「長期休暇中の実施」、「5日以上の開催日数」、「開催日数の半数以上は、職場での就業体験」などの一定の条件下において、インターンシップと採用を連携できることになった。また、学生のキャリア形成支援にかかる取り組みとして、インターンシップとは別に「オープン・カンパニー」というカテゴリーが新設された。オープン・カンパニーとは、オープン・キャンパスの企業・業界・仕事版を想定しており、主に企業や就職情報サイトなどが実施するイベントや説明会のことを指す。インターンシップやオープン・カンパニーを既に実施、もしくは導入を検討している企業もあると想定される中、25卒生はそれぞれについて、どのような意向をもっているのだろうか。

はじめに学情は、「企業セミナーやグループワークなど、就業体験を伴わないオープン・カンパニーに参加したいか」を尋ねた。すると、「はい」が67.7%、「いいえ」が32.3%と、参加意向を示す学生は7割に迫った。

自由回答では、「業界研究や仕事研究のために参加したい」や「まずはセミナーやワークを通じて、業界や企業のことを知りたい」、「オープン・カンパニーに参加して、興味をもった企業の就業体験に参加したい」などの声があがったという。
就業を伴わないオープン・カンパニーに参加したいか

オープン・カンパニーの参加形式は「リアル」を望む学生が7割に迫る

次に同社は、「オープン・カンパニーは『オンライン』と『リアル』どちらの形式で参加したいか」を尋ねた。その結果、「リアル」(38%)が最も多く、「どちらかといえばリアル」(29.8%)と合わせると、7割近くの学生がリアルでの参加を希望していることがわかった。

自由回答には、「リアルのほうが質問しやすい」や「オンラインでのグループワークは発言のタイミングをつかみにくい」、「リアルのほうが人事担当者の印象にも残ると思う」、「立地や社内の雰囲気など、実際に足を運んでみるからこそ得られる情報を得たい」などの声が寄せられたという。
オープン・カンパニーはオンラインとリアル、どちらで参加したいか

約8割が“就業体験を伴うインターンシップ”への参加を希望

続いて、同社が「就業体験があるインターンシップに参加したいか」を尋ねたところ、「はい」が78.1%と8割に迫った。これは、前述の「オープン・カンパニーに参加したい」との回答を10.4ポイント上回っており、セミナーやワーク形式のプログラムよりも、就業体験を行うプログラムの方が、学生から支持されていることがうかがえる。

自由回答からは、「インターンシップを通じて、具体的にどのような仕事をするかイメージをもちたい」や「企業の雰囲気を知りたい」、「せっかく参加するので、体験を通じてより多くのことを学びたい」などの声が聞かれたとのことだ。
就業体験があるインターンシップに参加したいか

インターンシップも「リアル」を求める声多数。「雰囲気の体感」や「適性」を重視か

最後に同社は、「就業体験があるインターンシップに参加したい」とした学生を対象に、「インターンシップは、『オンライン』と『リアル』どちらの形式で参加したいか」を尋ねた。すると、「リアル」(34.7%)と「どちらかといえばリアル」(27%)の合計は61.7%と、6割以上の学生がリアルでの参加を希望していることが明らかとなった。また、「リアルとオンライン両方」も31.6%と、併用を求める学生も3割程度いることがわかった。

自由回答には、「リアルのほうが企業の雰囲気を体感することができると思う」や「実際に経験することで、その仕事に向いているか、向いていないかわかると思う」との声が寄せられたという。
就業体験があるインターンシップは、オンラインとリアルのどちらで参加したいか
本調査結果から、オープン・カンパニーへの参加意向を示す学生は約7割いることがわかった。また、就業体験を伴うインターンシップに参加したいとする学生は8割に迫り、オープン・カンパニーへの参加意向と比較しても10ポイント以上高い結果となった。いずれもリアルでの参加を求める学生が多かったことから、実体験を通して具体的な仕事のイメージへとつながるインターンシップや、より踏み込んだ内容のオープン・カンパニーの開催が25卒生を呼び込むカギとなりそうだ。

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