株式会社学情は2023年5月24日、「インターンシップと採用の連携」に関する調査結果を発表した。調査期間は2023年4月24日~28日で、2024年卒採用でインターンシップなどを実施している企業および団体の人事担当者309名より回答を得た。これにより、2025年卒からインターンシップのルールが変更になることに伴う対応の有無や、その対応内容、インターンシップと採用の連携の有無などが明らかとなった。
25卒からの「採用直結型インターンシップ」に対応or検討中の企業は6割超に。“インターン参加者優遇”とする企業が多数か

インターンシップのルール変更に「対応している」企業は1割。6割が「検討中」と回答

文部科学省と厚生労働省、経済産業省の三省合意により、2025年卒(以下、25卒)の採用から一定条件下で、インターンシップにて得られた学生情報や評価を採用広報・選考に活用できる“採用直結型インターンシップ”が可能となっている。インターンシップと採用の連携が可能となることを受け、企業ではどのように対応する予定なのだろうか。

はじめに学情は、「三省合意によるインターンシップのルール変更を受け、対応をしているか」を尋ねた。すると、「対応している」が10.7%、「対応を検討している」は61.5%と、対応済み・対応を検討中の企業は合わせて72.2%と、7割にのぼった。

自由回答には、「早期に学生と接点を持ちたい」や「他社の動向を踏まえて対応を決めたい」、「学生からも、就業体験ができるインターンシップが求められている」などの声が寄せられたという。
25卒インターンシップのルール変更に対応しているか

対応中・検討中の項目は「インターンシップ等のコンテンツを見直す」が最多

次に同社は、前設問で「対応している」または「対応を検討している」とした企業を対象に、「三省合意を受け、25卒のインターンシップより対応していること・対応を検討していること」を尋ねた。その結果、「インターンシップやオープン・カンパニーのコンテンツを見直す」(55.6%)が最も多かった。以下、「インターンシップやオープン・カンパニーの実施回数を増やす」(47.1%)、「インターンシップやオープン・カンパニーの広報開始時期を早める」(45.7%)と続いた。
25卒のインターンシップより対応および対応を検討していること」

「参加者に大学3年の3月を待たずに採用選考の案内」を予定する企業が半数以上に

最後に同社は、「インターンシップと採用の連携を予定しているか」を尋ねた。すると、最も多かったのは「インターンシップ参加者には(大学)3年生の3月を待たずに採用選考の案内をする」で、56.5%と半数以上を占めた。次位は、「インターンシップ参加者は通常の採用選考内で優遇する」が32.9%で、3割を超えた。一方で、「インターンシップ参加者と通常選考受験者での区別はしない」は16.9%と、2割未満にとどまった。
インターンシップと採用の連携を予定しているか
本調査結果から、25卒採用よりインターンシップと採用の連携に「対応済み」および「対応を検討中」とした企業は7割にのぼった。また、「インターンシップ参加者には、3年生の3月を待たずに採用選考の案内をする」とした企業は5割を超え、早い段階で学生を抱え込みたい企業の意向がうかがえる結果となった。採用活動のさらなる早期化を見据え、他社の動向を踏まえながら自社での対応を検討していきたい。

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