株式会社i-plugは2023年5月24日、同社が実施した「就職活動状況に関する調査」より、「夏期の就職活動の服装」に関する調査結果を発表した。調査期間は2023年5月8日~13日で、同社が運営するダイレクトリクルーティングサービスに登録する2024年卒業予定の学生1,780名、および新卒採用を実施する企業532社より回答を得た。これにより、夏期の就職活動の服装に関する学生や企業の意向が明らかとなった。
夏の就活は「ノーネクタイ」もあり? 就活生の約7割が「スーツ以外」を希望も、“スーツ指定”の企業が多数か

「リクルートスーツで夏期の就活をしたい」とした学生は約3割にとどまる

夏期の気温上昇に伴い、オフィス服装を自由化するなど「クールビズ」が推奨されているが、夏期の就職活動(以下、就活)において、学生と企業では服装の希望は異なるのだろうか。

はじめにi-plugは、学生を対象に「夏期の就活において、リクルートスーツ以外の服で就活をしたいと思うか」を尋ねた。すると、「はい」が67.9%、「いいえ」が32.1%と、約7割がリクルートスーツ以外の服での就活を望んでいることがわかった。
夏期の就活をリクルートスーツ以外の服で行いたいか

「リクルートスーツ以外」を希望する理由は「季節に適した格好をしたい」が約6割に

次に同社は、「リクルートスーツ以外で就活をしたい」とした学生を対象に「その理由」を尋ねた。すると、「季節に適した格好をしたいから」が58.5%で突出し、以下、「スーツより楽だから」が30.2%、「自分らしさを出したいから」が5.8%と続いた。
リクルートスーツ以外で就活をしたい理由

夏期の就活で希望する服装は「オフィスカジュアル」や「ジャケット着用不要かつクールビズ」

続いて、前設問と同対象者に「どのような服装を望むか」を尋ねた。その結果、「オフィスカジュアル」(34.7%)が最も多く、僅差で「ジャケット着用不要かつ、クールビズ」(34.4%)が続いた。スーツ以外の服を希望する学生は、TPOを捉えているものの、季節に配慮した服装を望んでいることが見てとれる。
夏期の就活において、どのような服装を希望するか

リクルートスーツでの就活を望む理由は「最適な格好がわからない」が最多

また、同社は「夏期もリクルートスーツで就活をしたい」とした学生に、「その理由」を尋ねたところ、「服装を考えることが面倒だから」(40.6%)が最も多かった。以降、「何を着たら良いかわからないから」(23.1%)、「企業への印象を良くしたいから」(17%)が続いた。
リクルートスーツで就活をしたい理由

採用選考において「スーツ着用」を指定する企業は5割を超える

次に、企業を対象に「面接等の採用選考において、学生にどのような服装を指定しているか」を尋ねた。その結果、「スーツ」が56.2%と最も多く、「特に指定していない」が30.5%、「私服」が7.5%、「オフィスカジュアル」が4.9%、「ジャケット着用」が0.9%と続いた。半数以上の企業で、採用選考においてスーツを指定していることが明らかとなった。
採用選考において学生にどのような服装を指定しているか

スーツ指定企業のうち約8割が「夏期も継続」と回答。学生との意向にギャップか

最後に、同社は採用選考において「スーツ/ジャケット着用」を指定している企業を対象に、「夏期の採用選考において、学生の服装指定の変更はあるか」を尋ねた。すると、「いいえ」が79.6%と8割に迫り、「はい」は20.4%と2割にとどまった。

「夏期はリクルートスーツ以外で就活をしたい」と回答する学生が多い一方で、「夏期の服装指定を変更する」とした企業はわずか2割となり、学生の希望と企業の意向にはギャップがあるとうかがえる。
夏期の採用選考において学生の服装指定の変更はあるか
本調査結果から、「リクルートスーツ以外で就活をしたい」と考える学生は約7割に及んだ。その一方で、採用選考の服装において「スーツを指定している」とした企業は半数にのぼり、そのうち約8割が夏期の採用選考においても「スーツの指定を変更しない」と回答した。学生の希望と企業の意向にはギャップがあることから、今後採用活動を行う企業では、季節に応じた服装についても配慮してみてはいかがだろうか。

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