国内大手企業の7割がジョブローテーションを「行っている」
新型コロナウイルス感染症拡大以降、在宅勤務の広がりなどで働き方は大きく変化している。そういった状況に鑑み、「転居を伴う異動(転勤および単身赴任)」を見直した企業もあるというが、実状はどうなのだろうか。はじめにWorks Human Intelligenceは、「ジョブローテーションの実施状況」を尋ねた。すると、「行っている」が76.9%となり、「かつて行っていたが、現在は廃止した」が10.3%、「行っていない」が12.8%となった。大多数の企業が配置転換を行っていることがわかった。ジョブローテーションを行う目的のトップとは?
次に、同社は「ジョブローテーションを行っている企業に「実施する理由および目的」を尋ねた。すると、トップは「幅広く業務を経験することで、広い視野を養ってもらうため」(30社)で、全ての企業が選択していた。ジョブローテーションの拒否権が「ある」企業は1割未満
続いて、同社は「ジョブローテーションによる異動について、本人の拒否権があるか」を質問した。その結果、「ある」は9.1%、「条件によってはある」が63.6%、「ない」が27.3%となった。また、「ジョブローテーションによる異動を拒否できる条件」について尋ねたところ、「家族・近親者の都合のため」や「本人の体調、精神面の不調」がほとんどだったという。やむを得ない事情で拒否することはできるものの、「職種、勤務地が本人の希望と異なる」といった理由では難しいようだ。
8割が転勤の可能性も示唆。転勤について「今後も現状維持の方針」が約半数に
次に、「ジョブローテーションによって転勤が発生するか」を同社が尋ねたところ、8割が「転勤が発生することもある」と答え、残り2割が「転勤は発生しない」と回答したという。さらに、「転勤が発生することもある」とした回答者に、「転勤についての今後の実施意向」を尋ねると、「現状維持」が50%と半数を占めた。一方で、「減らしていく」が16.7%となっており、今後、見直す方針の企業もあることがうかがえた。