株式会社月刊総務は2022年11月11日、「Z世代のマネジメントについて」の調査結果を発表した。調査期間は2022年10月12日~29日で、全国の総務人事担当者70名から回答を得た。これにより、Z世代のマネジメントに対する意識や採用活動で工夫していること、今後強化したいことなどが明らかとなった。
“Z世代のマネジメント”に難しさを感じている人事担当者が半数以上に。採用活動には「SNS活用」や「動画配信」などが有効か

「Z世代のマネジメントに関する難しさ」とは? 企業独自の工夫も

1990年代後半~2010年代前半生まれの「Z世代」の社員へのマネジメントに対し、人事担当者はどのような意識を持っているのだろうか。まず、月間総務は「Z世代社員のマネジメントに難しさを感じるか」を尋ねた。すると、「とても感じる」と「やや感じる」が合わせて55.7%となり、半数以上がZ世代社員のマネジメントに難しさを感じていることがわかった。

「どのような難しさがあるか」を自由回答で尋ねると、「我々の世代の考え方と異なり、ハラスメント扱いされることが多い」や「モチベーションアップのために、どのようなアプローチが効果的なのかがわからない」、「上司の世代の社員が、価値観をシフトできていない」といった声があがった。

あわせて、「Z世代のマネジメントで工夫していること」についての自由回答には、「彼らの興味・関心の高い分野を任せてみる」や「傾聴することを意識する。成功へ自ら導けるようなコーチングを実施する」、「評価や賃金などの人事制度、多様な働き方への変更(リモートワーク、ドレスコース緩和など)」といった声が寄せられた。
Z世代社員のマネジメントに難しさを感じるか

Z世代の特徴は「ワーク・ライフ・バランス重視である」が最多

続いて、同社が「Z世代社員の価値観にどのような特徴を感じるか」と尋ねたところ、「ワーク・ライフ・バランス重視である」は「とてもあてはまる」と「ややあてはまる」が合わせて96.7%で最多だった。以下、「効率重視である」の同合計が90.1%、「フレキシブルな勤務体制を重視する」が86.9%と続いた。
Z世代社員の価値観にどのような特徴を感じるか

Z世代は「デジタルリテラシー」と「情報処理能力」が高い傾向か

次に、「Z世代社員のスキルにどのような特徴を感じますか」と聞いている。すると、「デジタルリテラシーが高い」との回答は、「とてもあてはまる」と「ややあてはまる」の合計が90.1%だった。また、「情報処理能力が高い」については同合計が86.9%、「情報発信が得意」が73.8%だった。多くの人事担当者が、Z世代の特徴として「デジタルスキルが高い」と感じていることがわかった。
Z世代社員のスキルに感じている特徴

約4割が「Z世代の採用活動は難しい」と回答

続いて、Z世代の採用活動の現状について調べるべく、同社は「Z世代の採用活動に難しさを感じるか」と尋ねた。すると、「とても感じる」が9.8%、「やや感じる」が29.5%で、計39.3%だった。約4割の人事担当者が、Z世代の採用に難しさを感じていることがわかった。
Z世代の採用活動に難しさを感じるか

Z世代の採用で今後強化したいのは「SNSを活用した情報発信」など

最後に、同社が「Z世代の採用活動で工夫していること・今後強化したいこと」について質問した。すると、「工夫していること」に関しては、「Webサイトの充実」が45.9%、「選考のスピード感を上げる」が41%、「選考後のフィードバック」が39.3%だった。

また、「今後強化したいこと」は、「Webサイトの充実」が45.9%、「SNSを活用した情報発信」が42.6%、「動画配信」が36.1%で上位だった。
Z世代の採用活動で工夫していること・今後強化したいこと
本調査より、Z世代のマネジメントや採用活動に難しさを感じている人事担当者もいることがわかった。採用活動を行う上では、デジタルスキルが高い特徴を持つZ世代に合わせて「SNSでの情報発信」や「動画配信」などを行うことが、有効な手段となるかもしれない。

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