株式会社マイナビは2022年10月28日、「マイナビ 2024年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査~中間総括~」の結果を発表した。調査期間は2022年10月5日~14日で、2024年3月卒業見込みの全国の大学3年生および大学院1年生(以下、24卒生)1,881名から回答を得た。これにより、24卒生のインターンシップへの参加状況や参加後の心境の変化などが明らかとなった。
24卒生のインターンシップ参加率は8割以上に。今後参加したいプログラムの特徴は、「複数日程からの選択」や「対面実施」など

8割以上がインターンシップ・ワンデー仕事体験への参加経験あり

2022年10月時点での、24卒生のインターンシップへの参加状況はどのようになっているのだろうか。まず、マイナビは「インターンシップ・ワンデー仕事体験の参加状況」について調べている。すると、「参加経験あり」の割合は87.6%で、前年の同調査と比較して4ポイント増加したという。また、調査を開始した2015年(17卒対象)以降、最も高い数値となったとのことだ。

同社は、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、参加率が減少傾向にあった22卒生・23卒生に比べ、24卒生は積極的に参加しているのではないか」と推測している。
インターンシップ・ワンデー仕事体験の参加状況

参加目的は「どの業界を志望するか明確にするため」が最多

次に、同社が「インターンシップ・ワンデー仕事体験への参加目的」について質問すると、「どの業界を志望するか明確にするため」が65.6%で最多だった。以下、「どの職種を志望するか明確にするため」が55.4%、「視野を広げるため」が51.6%で続いた。

回答を文系・理系別にみると、共に最多は「どの業界を志望するか明確にするため」だったが、次いで多かったのは、文系では「視野を広げるため」(56.6%)、理系では「特定の企業のことをよく知るため」(54.4%)だった。同社は、「文系学生は選択肢を広げつつ、適性を確かめている様子がうかがえる。一方で、理系学生は既に志望企業の絞り込みを始めている傾向にある」との見解を示している。
インターンシップに参加する目的

インターンシップ参加での変化について約6割が「職業適性がわかった」と回答

続いて、「インターンシップ・ワンデー仕事体験に参加して、自分自身の変化を感じた点」について同社が尋ねると、「自分に合う仕事・合わない仕事など、職業適性がわかった」が58.1%で最も多かった。以下、「『仕事・働くこと』に対する意欲が高まった」が42.3%、「興味のある業界・企業・仕事内容の絞り込みができた」が35.2%で続いた。

「職業適性がわかった」との回答は、22卒と比べて約1.6倍と大きく増加した。これを受け、同社は「コロナ禍で初めてインターンシップ期間を迎えた22卒生に比べ、仕事内容が十分に理解できるプログラムを提供する企業側のノウハウが向上したのではないか」と推測している。
インターンシップに参加して、変化があったと感じられる点

今後参加したいプログラムは「複数日程のなかから参加日を選べる」が最多に

次に、同社が「今後参加したいインターンシップのプログラムの特徴」について尋ねた。その結果、「複数日程のなかから参加日を選べる」が31.5%、「対面形式で開催される」と「採用選考で有利になる」がともに28.8%、「土日祝日で開催される」が27.9%などとなった。
今後参加したいインターンシップ「プログラム」の特徴

参加にあたって困っていることは「参加する時間の余裕がない」

また、「インターンシップへの参加にあたって困っていること」を聞いたところ、「参加する時間の余裕がない」が46.9%で、前年比7.5ポイント増だった。一方で、「コロナ禍で対面参加ができない(しづらい)」と答えた割合は前年比16ポイント減の21.2%となり、大幅に減少した。同社は、「24卒生は対面実施のプログラムへの参加意欲が高まっており、スケジュール調整が難しくなっているのではないか」と推測している。
インターンシップに参加するにあたって、困っていること
本調査から、2022年10月時点での24卒生のインターシップ参加率は8割を超えていることがわかった。「複数日程からの選択方式」や「対面形式」でのプログラムを希望する学生もいることから、開催日や内容を再検討するなどして、インターンシップから新卒人材の獲得へとつなげていきたい。

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