株式会社ライボは2022年9月26日、同社が実施した「2022年 女性のワークライフ実態調査」の結果を発表した。調査期間は2022年9月7日~12日で、20~50代の働く女性158名から回答を得た。これにより、女性の結婚願望の有無や結婚後の共働き希望率、結婚・出産後のキャリアへの不安などが明らかとなった。
「結婚・出産後も働きたい」女性が7割を超える一方で“仕事と育児の両立”に不安も。「結婚・出産は転職に不利」との認識か

働く女性の7割以上が「結婚願望あり」と回答。年代別では30代が最多に

結婚や出産などのライフイベントは、女性のキャリアに大きく影響すると言われているが、実際に働く女性はライフイベントやその後のキャリアについてどのように考えているのだろうか。はじめに、ライボが「自身の結婚願望の有無」について聞くと、「ある」が46.8%、「どちらかといえばある」が26.6%で、合計73.4%だった。

回答を年代別で見ると、「ある」の回答は30代が84.5%で最も多く、以下、20代が68.5%、50代が68.2%となり、最も少なかったのは40代の62.5%だった。
結婚願望の有無

理想の将来像は「共働き」とする女性が7割を超える

続いて、同社が「理想の将来像」について聞くと、「共働き」が71.5%で7割を超えた。次いで「専業主婦」が15.8%となり、将来的に共働きを希望している女性のほうが多いことがわかった。
理想の将来像

結婚・出産後も「働きたい」と考える女性がそれぞれ7割以上に

次に、「結婚後も働きたいか」を同社が尋ねると、「働きたい」が74.1%、「どちらでもない」が21.5%、「辞めたい」が4.4%となった。「結婚後も働きたい理由」のフリーコメントでは、「一度職場を離れてしまうと、再びキャリアを形成するのが困難になるから」や「仕事を通じて社会の一員として存在していたいから」、「経済的に不安を感じたくないから」といった声があがった。

また、「出産後も働きたいか」を聞くと、「働きたい」が76.4%、「働きたくない」が23.4%だった。「出産後も働きたい理由」では、「子どもの将来を、金銭的問題で諦めさせることのないようにするため」や「働いている姿を子どもに見せたいから」、「育児だけでは精神的に息が詰まりそう。できるだけ両立したい」といった回答があった。
結婚・出産後も働きたいか

約8割が「仕事と子育ての両立への不安」を抱えていることが明らかに

一方で、同社が「子育てと仕事の両立について、不安はあるか」を聞くと、「ある」が78.5%、「なし」は21.5%だった。

「具体的な不安の内容」では、「時間的・経済的に余裕を持って生活できるか」や「出産後に職場へ復帰できるか、キャリアを保てるか」、「共働きになった時、パートナーの協力が得られるか」といった回答があった。
子育てと仕事の両立に不安はあるか

「結婚より転職が先」とする人が多数派に。「ライフイベントは不利」と感じる人も

続いて、同社が「結婚と転職のどちらを先にした方が良いと考えるか」を尋ねると、「転職」が33.5%、「結婚」は29.2%となった。ライフイベントとキャリアチェンジとで選択をする場合、「転職」を先に選ぶ女性がやや多いことがうかがえる。
結婚と転職では、どちらを先にした方が良いと考えるか
また、「結婚や出産は、女性の転職にどのように影響するか」について聞くと、「とても不利だと思う」が34.8%、「不利だと思う」が37.3%で、合計72.1%が「不利」だと感じていることがわかった。

あわせて、「不利だと思う理由」を尋ねたところ、「育児などでキャリアに空白期間があると採用されにくくなる」が48.8%で最多だった。以下、「育児のプランがあり転職するタイミングが取りづらい」が42.3%、「子育ての理解やサポートがある職場の求人が少ない」が34.1%で続いた。

ライフワークに関する自由回答からは、「仕事がうまくいっているため、ライフイベントによってキャリアを中断したくない」や「結婚や出産のことを考えるとプライベートを優先したいが、現実的には仕事優先になっている」、「転職したいが、新天地ですぐにライフイベントがあった場合、産・育休に入りづらいのではないかと懸念してしまう」といった声があがった。
ライフイベントによる女性の転職は不利だと思うか
本調査より、結婚・出産後も働きたいと考える女性が7割を超える一方で、仕事と子育ての両立に不安を感じている人も多いことがわかった。「出産後に復帰しやすい」、「キャリアが分断されない」といった、ライフイベント後も女性が安心して働き続けられるような職場の構築を目指していきたい。

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