電帳法の改正に向けた対策を「既に実施している」企業は3割未満
2022年1月に施行された「改正電子帳簿保存法」により、「電子取引」に関するデータ保存が義務化された。中小企業においては準備期間が短く対応が難しいことから、特例として2023年12月末までは従来通りプリントアウトでの保存も認められている。こうした中、現状で中小企業の対策はどの程度進んでいるのだろうか。同社が、「自社では、電帳法の改正に向けた対策を行っているか」を質問すると、「行っている」が34.6%、「行っていない」が60.4%となった。対策済みの企業の約9割が「電子上(PDF)」で書類を保存
続いて、「電帳法の改正に向けた対策の内容」を尋ねた。すると、「電子上(PDF)での書類の保存」が85.7%で最多だった。以下、「電子データの保存場所・方法の決定」が62.9%、「管理システムの導入」が51.4%、「文書・ファイルの分類」が48.6%と続いた。その他の自由回答では、「対応機材およびソフト、知識を学習中」や「税理士との相談」などの声があった。
対策未実施の企業のハードルは「管理システムが導入されていない」が最多
一方で、「対策を行っていない」とした回答者には、「どのような点がハードルになっているか」を尋ねた。すると、最多となったのは「管理システムが導入されていない」で39.3%が回答。続いて、「電子データの取扱いに関するノウハウがない」が29.5%、「改正電帳法を理解できている人が少ない」と「運用を整備する担当者がいない」、「どのように対応の計画を立てればよいかわからない」、「業務が忙しく、手が回っていない」がそれぞれ27.9%となった。自由記述の回答では、「取引先への徹底が大変」、「必要な機材やシステムがわからない」などの声もあった。