法改正に合わせ、社員が柔軟な育休取得ができるよう福祉制度・育児制度を新設
パナソニック オートモーティブではこれまでも、子が小学校就学直後の4月末日に達するまでの間に通算730日取得できる無給の休業制度や、休憩時間とは別に子どもの授乳・搾乳などの育児時間を取ることができる「育児時間」制度、育児や介護を目的として休暇を取得できる「ファミリーサポート休暇」制度など、育児を支援するための制度を実施している。今回、同社はそれらに加え、2022年10月1日から始まる「出生時育児休業」(無給、出生後8週間以内)を自社で導入するとともに、新たに「有給の育児休暇」を設ける。新制度では、親の性別は問わないことに加え、子どもの対象年齢を「2歳未満」として、休暇の取得も必要な時に日数を分けて取得できるなど、個々の事情に合わせた柔軟な取得が可能になるという。新制度の概要は以下の通り。
1.親の性別を問わず、子が満2歳になるまで20日間の育児休暇を試行導入
●2歳未満の子どもと同居し養育する社員は、性別にかかわらず合計20日間の休暇を取得できる(連続取得でなくても可)
●育児を事由とする休暇を、より柔軟に取得できる
●休暇日は、出勤扱い(有給)とする
2.出生時育児休業を新設
●子の出生後8週間以内に、4週間までの休暇を取得できる
●休暇日は、無給とする
なお、対象は「2022年4月1日出産以降」としており、同年度に生まれた全ての子どもから対象となる。
同社は、「会社の成長には、その源泉となる社員一人ひとりが、その力をいかんなく発揮するための環境づくりが不可欠」と考えている。新制度の導入により、育児休暇の取得におけるジェンダーギャップの解消や、より優秀な人材を獲得・育成することを目指していくという。また、社員のワークライフバランスの充実により、イノベーションの促進にもつなげていきたい考えだ。
親の性別を問わない育児休暇や、有給の育児休業の導入は、法改正の内容と個人のニーズに合った福祉制度だといえるだろう。他社の取り組みを参考にしながら、自社での制度改正も視野に入れてみてはいかがだろうか。