「スタートアップへの転職」の意欲は50代が最も高い結果に
革新的なビジネスを短期間で成長させることを目指す“スタートアップ”への転職に対し、ミドル世代はどのような意識を持っているのだろうか。まず、エン・ジャパンは「スタートアップ企業への転職についてどう思うか」を尋ねている。すると、「転職したい」(「積極的に転職したい」:16%、「条件次第では転職したい」:60%の合計)が76%だった。回答を年代別に見ると、「転職したい」とした割合は50代が最も多かった。「スタートアップに興味を持ったきっかけ」の自由回答では、「会社と共に成長する経験をすることで、自身の成長も実現したいと思った」(36歳・男性)や「年功序列の環境でなく、自由に自分の才能を発揮し、評価してもらえそうだから」(44歳・女性)、「組織としては未完成ながら、リスクをとって事業展開する環境が魅力的」(56歳・男性)といった声があがった。
スタートアップに「転職したい/したくない」理由とは
続いて、同社が「スタートアップへ転職したい」とした回答者に対して「その理由」を聞くと、全体では「先進性・革新性のある事業に携わることができると思うから」が46%で最多だった。以下、「責任あるポジションに就きたいから」が23%、「これまでの経験やスキルを活かしたいから」が14%と続いた。年代によって回答にバラつきがあった項目を見てみると、「今後のキャリアのために経験を積みたいから」では、30代が14%と、40代(7%)や50代(3%)の倍以上となったほか、「責任あるポジションに就きたいから」では、50代が28%で、30代(15%)や40代(21%)よりも高い傾向となった。
50代の3割が「年収が下がってもスタートアップに転職したい」と回答
次に、同社は「スタートアップに転職したい」と回答した人に「年収が下がったとしても、転職したいと思うか」を質問している。その結果、全体では「転職したい」が25%と2割程度にとどまった。また、「転職したくない」(38%)と「その他の条件による」(37%)がほぼ同率となっている。回答を年代別に見ると、50代は他の年代に比べて「転職したい」の割合が多かった(30代:20%、40代:19%、50代:31%)。
あわせて、「その他の条件による」と回答した人に「求める条件」を尋ねると、「企業ビジョンに共感もしくは自分の将来像を落とし込め、納得できるか」(39歳・男性)や「転職後に見合うだけの年収になる見込みがあること。福利厚生等で補えること」(44歳・男性)、「フルリモートなど働き方などの柔軟性があること。また待遇面で給料が下がっても、ほかに見合うだけのものがあるか」(53歳・男性)といった回答があった。