資生堂の研究員を慶大先端生命研へ派遣し、将来のリーダーを育成
資生堂は「PEOPLE FIRST」との考えのもと、人材が企業にとって最も大切な資産であると捉え、人材育成へ積極的に投資している。R&D領域においても、2021年11月に慶大先端生命研・冨田所長とのアドバイザリー契約を締結し、横浜市の都市型オープンラボ「資生堂グローバルイノベーションセンター(以下、GIC)」内に、冨田所長が直接指導を行う「GIC 冨田研究室」を設置した。この中では、従来の考え方やルールに影響されない新たな方法で、未来のビジネスを先導する革新的なイノベーションの創出および、同社のR&D組織における新たな文化の醸成や人材の育成を試みているという。今回、資生堂はそれらの取り組みをさらに加速するべく、慶大先端生命研と「ビューティーイノベーションの創出および人材育成に関する包括連携協定」を締結した。その一環として、慶大先端生命研(山形県鶴岡市)に、資生堂社内の公募・選考で決定した研究員2名を派遣する。
慶大先端生命研は、最先端のバイオ研究を行いながら、研究者の育成にも積極的に取り組む研究機関だ。山形県庄内地方に位置する同研究所では、産官学連携も活発に行われており、地域との関わりも密接だという。派遣された研究員は、「GIC 冨田研究室」と連携し、未来型のイノベーションに取り組む。また、産官学民との連携や、枠にとらわれない活動での成功・失敗体験を積み重ねることで、事業創造および社会活動経験による将来のリーダー人材となることを目指すという。
産学の連携による今回の取り組みは、未来型のイノベーション人材を育成するモデルケースと言えそうだ。新たな企業文化の醸成や将来のリーダーを育成する方法として、学術機関等との連携も視野に入れてみてはいかがだろうか。