「転勤のある企業」を希望する20代は1割以下に留まる
新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、働き方や転勤についての認識も変わりつつあると考えられるが、20代の転職希望者は、転勤をどのように捉えているのだろうか。はじめに学情が、「転勤がある/ない企業ではどちらを希望するか」を質問している。すると、「転勤のない企業」が45.5%、「どちらかと言えば転勤のない企業」が31%で、合計76.5%だった。その理由についてのフリーコメントからは、「環境を変えたくない」や「家族や友人といつでも会える環境で生活したい」などの声があがった。一方で、「転勤のある企業」と「どちらかと言えば転勤のある企業」の合計は5.1%に留まった。その理由としては、「海外赴任を希望している」や「さまざまな土地で仕事をしてみたい」といった回答があった。
8割以上が「転職活動において転勤の有無を意識する」と回答
次に、同社が「転職活動において、転勤の有無を意識するか」を尋ねると、「意識する」が52.9%、「どちらかと言えば意識する」が33.6%で、合計86.5%となった。一方で、「意識しない」と「どちらかと言えば意識しない」の合計は6.4%に留まったことから、多くの20代が転職活動において転勤の有無を意識していることがうかがえる。「転勤の有無を意識する」とした理由には、「転勤の有無によって、人生設計が変わる」や「将来的に家庭を持つことを考えると、転勤はないほうが良い」などの声があがり、長期的なライフプランを考慮していることが推測できる。また、「転勤の有無により、給与などの待遇に差があるかも意識している」や「転勤がキャリアアップにつながるのであれば受け入れたい」といった、転勤による給与やキャリアへの影響を意識する声も寄せられた。
「コロナ禍で転勤を希望しなくなった」との回答は約7割に
次に、同社が「コロナ禍で転勤への意識は変化したか」を尋ねた。その結果、「転勤を希望しなくなった」が44.7%、「どちらかと言えば希望しなくなった」が22.6%で、合計67.3%だった。その理由として、「リモートでできることが増えたので、わざわざ転勤する必要性を感じにくくなった」や「緊急事態宣言等により都道府県をまたぐ移動が制限されると、帰省しにくくなる」などの声があがった。一方で、「転勤があっても許容するようになった」(「どちらかと言えば許容するようになった」を含む)は27.9%だった。その理由としては、「外出や人と会う機会が減ったので、必ずしも首都圏に住んでいなくても良いと思うようになった」や「オンラインでできることが増えたので、住む場所へのこだわりは低くなった」などの回答があった。