Z世代が関心を寄せるカテゴリーは「LGBTQ」や「ヤングケアラー」など
「Z世代」と言われる学生たちは、D&Iに対する意識や、D&Iの取り組みに積極的な企業について、どのように感じているのだろうか。はじめにRASHISAは、「多様性やマイノリティに関連する言葉で、関心の高いもの」について複数回答で聞いている。その結果、「LGBTQなどの性的マイノリティ」が77.7%で最も高く、以下、「発達障がい」(44.7%)、「精神障がい」(38%)などの「障がい」に関連するものが続いた。そのほか、「外国籍、海外からの留学者や移住者」が35.3%、「ヤングケアラー、介護経験者」が33.3%などとなった。
職場選択で重視することに「多様な働き方」や「マイノリティ性の受容」などの回答も
続いて、同社は「職場の選択やその先のキャリア形成にあたって、重視したいこと」について複数回答で質問している。その結果、上位は「やりがい」が69.3%、「成長できる環境」が66.7%、「フラットで風通しのいい社風」が54.7%、「多様な働き方、マイノリティ性が認められる」が52.7%などとなった。同社は、「自身のモチベーションや成長に繋がる環境であることに次いで、多様性が認められるフラットな社風を重視する傾向がある」との見解を示している。D&Iに積極的/消極的な企業に対する印象とは
次に同社が、「D&Iに積極的な企業に対してどう感じるか」を尋ねた。すると、「好感を持てる」が57.3%、「働きたいと思う」が37.3%で、合計94.6%がポジティブな印象を抱いていることがわかった。「支持する理由」としては、「時代に沿って柔軟に変化しているように感じるから」や「さまざまな価値観を持つ人たちと交流することで、自身の成長や新たな発見に繋がると思うから」、「働く人を大切にしている企業で働きたいから」といった声があがった。
「支持しない理由」としては、「固定的な考えを押しつけられそうだから」や「自分の成長や考え方などの面で幅を狭めることになりかねないと感じるから」といった意見があった。
「年収が低くてもD&Iに積極的な企業で働きたい」との回答が7割に迫る
最後に、同社は「『年収350万円でD&Iに消極的なA社』と『年収300万円でD&Iに積極的なB社』のどちらで働きたいか」を質問している。その結果、「B社」が68.7%、「A社」が23.3%となった。「B社」を選んだ人からは、「年収は昇進すれば上がる可能性があるし、将来性を感じるのはB社だから」や「給与よりも、柔軟な視点を持つ人がたくさんいる環境を選びたいから」などの声があがった。
一方で、「A社」を選んだ人からは、「年収のほうが優先順位は上だから」や「表向きは『D&Iに積極的』と言っていても、内部のことはわからないから」といった意見があった。