約半数が「退職を考えることがある」と回答。不満の理由として上位に挙げられたのは?
サントリー新浪社長の経済同友会における発言をきっかけに、「45歳定年制」という言葉が話題になった。では、実際の40代のビジネスパーソンは早期定年や早期退職についてどのような考えなのだろうか。「現在の会社員生活において不満に感じること」を聞くと、トップは「給与や報酬額」で50.6%が回答。次点以降は、「全般的にモチベーションを感じられないこと」(12.3%)、「社内の人間関係」(12.2%)と続いた。さらに、「退職後の生活を明確に見据えた上で、退職を考えることはあるか」という問には、「ある」とした人が47.7%で、半数に迫った。退職後のライフプランを想定しながら、退職を現実的に考える人も多いようだ。
早期退職制度を導入している企業は少数派。個人レベルでは「45歳定年制」をポジティブに捉えている動きも
「現在の勤務先は、早期退職制度を導入しているか」という問に対し、「導入している」が15.2%、「導入していない」は84.8%だった。早期退職制度を導入しているという企業に属している回答者に、「制度適用の対象年齢」を尋ねた。最多は「50歳以上60歳未満」で76%と大半を占めた。以降は「40歳以上50歳未満」が22.7%、「30歳以上40歳未満」は1.3%と続いた。
早期退職制度を設ける目的や対象は、企業によって様々となっていたが、若手人員との入れ替えなど「組織の活性化施策」として期待を寄せる企業もありそうだ。
また、フリーコメントから、「45歳はある程度の方向性や成果が見えてくるという意味だと捉えている。もはや年功序列の時代ではない」や「45歳定年だと将来の生活設計ができる前に退職しなければならないので、働く側からすると厳しい」、「退職後のプランが明確にある人は良いが、ない人は困ると思う。定年前に、“退職後のセカンドライフ”に向けたセミナーや体験教室があると良い」などの声を紹介していた。
退職後の生活をイメージできず、“ネガティブ”に感じている人がいる一方で、「45歳」を人生の節目とし、新たなキャリアをスタートするきっかけにしたいと“ポジティブ”に捉える人もいた。
会社から希望者を募る「早期退職」はどの程度進んでいるのか
さらに、「会社から早期退職を持ちかけられたことはあるか」という質問をしたところ、「ある」が3.1%で、「ない」は96.9%となった。また、全員に「早期退職を考えるきっかけ」について聞くと、1位は「今後の生活資金が確保できること」で35.5%が回答。2位は「退職金について納得できる額が提示されること」で22.1%、3位は「仕事的にも役職的にも期待が持てず、モチベーションが湧かないこと」で21.1%となった。
早期退職を考えるきっかけの上位回答は、資金面についてだったが、「働きがい・やりがい」も影響を及ぼしていることが判明した。