経済産業省(以下、経産省)は2021年9月22日、東京証券取引所および独立行政法人 情報処理推進機構と共同で、国内上場企業(一部、二部、マザーズ、JASDAQ)を対象に、「デジタルトランスフォーメーション調査(以下、DX調査)2022」を実施すると発表した。経産省では2020年より、同調査結果に基づき、DXに積極的に取り組む企業を「デジタルトランスフォーメーション銘柄(以下、DX銘柄)」として選定している。2022年度も、同銘柄等の選定に先駆けて調査を実施する意向だ。
経産省が「DX銘柄2022」の選定に向けた調査を実施。回答企業へのフィードバックによりDX推進を強化へ

2022年度の「DX銘柄」および「DXグランプリ」、「DX注目企業」の選定へ

経産省では、2015年より“国内企業におけるIT活用の促進に向けた取り組み”として、東京証券取引所と共同で、経営革新および収益水準・生産性の向上を目的としたIT利活用に取り組む企業を、「攻めのIT経営銘柄」として選定してきた。さらに積極的なIT利活用を行う企業を支援するため、2020年より実施している「DX調査」を通じ、この結果を基に「DX銘柄」および「DXグランプリ」、「DX注目企業」を選出している。

調査に回答した企業にはフィードバックを行い、各社のさらなる取り組みの推進に寄与する情報を提供する。なお、調査票に未記入の項目があっても、DXの取り組みが優れている企業は、「DX注目企業」として選定される可能性がある。また、選定されなかった場合でも、調査のフィードバックによって自社の課題を認識する機会にもなり得るという。

調査に回答した企業は、「DXを積極的に推進する企業」として、原則的には企業名を公表する予定だ(ただし、公表を辞退する場合を除く)。なお、「DX調査2022」に関する詳細は、2021年10月下旬頃、経産省のホームページで公開予定だという。

調査は前年度に続き、事前登録制の専用WEBサイト「DX推進ポータル」で実施する。また、「DX銘柄」、「DXグランプリ」、「DX注目企業」に選定されるためには、予め「DX認定取得」を実施していることが要件となる。同認定の取得は、「DX調査」への回答までに完了していることが望ましいが、未取得の場合は、調査回答期間内に「DX認定制度の申請」を行う必要がある。「DX認定」の標準処理期間は60日だが、申請内容に不備があった場合等に備え、早めに申請しておくのがいいだろう。なお、DX認定制度の申請を行わなくても、DX調査に回答し、フィードバックを受けることは可能だ。

この「DX調査」に回答することで、自社の取り組みを強化するためのフィードバックを受けられる。ITの利活用に加え、DXを推進することで“企業としての対外的な魅力”を向上させるためにも、調査に参加してみてはいかがだろうか。

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