人気はスポーツや語学。1年以上継続して取り組んでいる学びの内容とは
個人に「自律的な学び」が求められるようになったいま、継続的に学び続けるためには、 何が必要なのだろうか。はじめに、「1年以上継続的に、興味をもって取り組み、上達したり詳しくなったりしていると感じていること(学習対象、趣味、活動など)」があると答えた人に、その中で最も熱心に取り組んでいる具体的な内容を尋ねた。すると、「語学/仕事系」分野が42.7%、「生活/文化系」分野が56%に。領域を小分類でみると、多い順に「スポーツ・健康」(33.1%)、「語学」(21.7%)、「ビジネス知識・スキル」(16.2%)などとなった。
また、自由記述では、「英語学習」、「ランニング」、「ジム」などの回答が比較的多く集まった。それぞれの仕事や生活環境に応じ、多岐にわたるテーマについて学びを継続していることがわかった。
「学びの頻度」や「継続期間」は領域ごとに違いも
続いて、先述の回答者に、「学びの頻度」について尋ねた。すると、「週4日以上」が27%、「週に2~3日」が32.7%、「週に1回」が19.2%となった。頻度は学びの領域ごとに傾向が異なり、特に高頻度だったのは「語学」、「金融・投資」の2項目で、比較的少ないのが「IT・情報処理」、「文化・芸術」だった。自律的な学びを継続させる有効な方法は、「興味・関心」のある領域からの選択か
一般的に、自律的な学習を促す方法(項目)は、「目標・見通しを持つ(プランニング)」、「行動・認知を自己管理する(コントロール)」、「振り返り・調整を行う(モニタリング)」、「仲間・指導者との関係性を構築する(リレーションシップ)」の4つに分類される。「学びが継続したとき」と「継続しなかったとき」で、各項目をどの程度行っていたかを尋ねた。「行っていた頻度」を6段階で回答してもらい、その結果をまとめている(実施頻度が高いほど数値が高くなる)。全体的な傾向として、「学びが継続したとき」は、「継続しなかったとき」よりすべての項目でおいて高い結果を示しており、4つの項目 が継続のポイントであることがわかった。
また、「継続したとき」と「しなかったとき」で、特に 大きな差があったのは「すでに興味や知識がある領域である(「プランニング」に分類)」、「自分がより興味を持てる領域に深く取り組む(「コントロール」に分類)」、「やる気が薄れたときも、自分で気持ちをコントロールする(「コントロール」に分類)」の3つだった。このことから、取り組む領域に迷ったときは、「すでにある程度の興味や知識のある領域」の中から、さらに深めたいものを決めて取り組むことが有効であることがわかった。