
7割の企業が中途入社者のオンボーディングを実施
中途採用市場を活発化しようという動きもあるなか、採用者の活躍を後押しする「オンボーディング」の実施状況はどうなっているのだろうか。はじめに、「中途入社者にオンボーディングを行っているか」を尋ねた。すると、全体の71%が「行っている」と回答した。外資系企業では「行っている」が77%となり、日系企業の61%を16ポイント上回った。外資系企業のほうが、中途入社者へのオンボーディングを実施している割合が高いようだ。

実施方法は「オンライン」と「対面」のハイブリッド化が進む
オンボーディングの実施方法を聞くと、「対面とオンラインの両方」が、55%(外資系企業:54%、日系企業:56%)で最も多かった。また、「オンライン」のみの実施は外資系で36%、日系企業で15%となり、オンライン化が進んでいることがうかがえる。
6割以上の実施企業が、中途入社者のオンボーディングを重要視
中途入社者のオンボーディングを実施している企業に、「オンボーディングに力を入れているか」と尋ねると、「とても力を入れている」と「力を入れている」の合計が65%(外資系企業:71%、日系企業:51%)となった。外資系企業の回答は日系企業を20ポイント上回っており、より力を入れていることが判明した。
オンボーディングを行う理由は「早く会社に慣れてもらう」など
中途入社者のオンボーディングを実施している企業に「目的」を尋ねると、最も多かったのは、「会社に早く慣れてもらう」(外資系企業:86%、日系企業:85%)、次いで「仕事で早く成果を出してもらう」(外資系企業:75%、日系企業:78%)などとなった。
6割以上の企業が、オンボーディングの効果を実感
中途入社者のオンボーディングを「行っている」と回答した企業に、その効果を尋ねた。すると、「とても効果を実感している」または「やや効果を実感している」との回答はあわせて64%(外資系企業:70%、日系企業:50%)となった。外資系企業は日系企業に比べ、よりその効果を感じている割合が高いことが判明した。

実施期間の最多は、外資系企業が「2~3ヵ月」、日系企業が「1ヵ月以内」
中途入社者のオンボーディングを実施している企業に、「入社後どれぐらいの時間をかけているか」と尋ねた。その結果、外資系企業では「2~3ヵ月」との回答が最多で40%、日系企業では「1ヵ月以内」が最多で50%となった。外資系企業では、よりオンボーディングに重きを置いていることがうかがえる。

オンボーディングの課題は「人的リソースの不足」
最後に、オンボーディングを実施している企業に、「オンボーディングの課題」を尋ねた。すると、他の回答を引き離し最も多かったのは「人的リソース不足」(外資系企業:63%、日系企業:54%)だった。人手不足が、オンボーディングの実施を阻む最大の課題であることがうかがえる。