雇用形態に関わらず「個の能力」を高めるべく、2つの制度を導入へ
フィラディスではこれまで、「職務内容や期間中の行動に対する評価」をベースとした人事評価制度を導入していたが、「評価の達成基準や評価自体に曖昧さがある」という声が社内からあがっており、人事評価制度に課題を感じていたという。そこで、2021年度は、評価制度の変革に取り組むことを決定。新たな評価制度を導入し、より高い目標を設定することで個人の能力を高め、個々が挑戦し続ける文化を作っていくという。同社が取り組む人事制度改革のポイントは「OKR型人事評価制度の採用」と「雇用形態に関わらない共通賃金制度の導入」の2つだ。
このうち、「OKR型人事評価制度の採用」では、企業と社員が同じ目標のもとで課題を明確にし、社員のモチベーション向上やコミュニケーションの活性化を図るべく、OKR(Objectives and Key Results:目標と成果指標)を導入する。「日本に成熟したワイン文化を根付かせる」という組織目標の実現に向けて、各個人が目標と達成に向けた業務の進め方を決め、「業績」、「プロセス」、「役割行動評価」の3要素で評価していく。
●パートタイム労働者も全員無期雇用とし、60歳の定年制に
●正社員と職務が同一のパート社員は、時間あたりの賃金が正社員の一般職と同待遇
●賞与制度を新たに創設
●正社員とは責任の重さに違いがあるため、期待する役割に対しての実行度をみる「役割行動評価制度」を導入
●特別休暇や福利厚生制度などを正社員と同待遇に
2021年4月から、企業規模に関わらず、全企業を対象に「同一労働同一賃金」が導入される。働き方の転換期を迎えるなか、これまでの評価制度や給与体系に限界を感じる企業もあるのではないだろうか。「移り変わりがより激化する」と言われるこれからの社会において、必要な制度を改めて考えてみてはいかがだろうか。