企業内部のDX化は進んでいるのか? 受発注業務・経理業務・情報システム業務の担当者に聞いた「データ活用の進展状況」
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株式会社テクノスジャパンは2021年1月27日、「受発注業務・経理業務・情報システム業務の実態調査」の結果を発表した。調査期間は2020年12月1日~2日で、企業の各担当者計618名から回答を得た。これにより、企業のDX化に対する意識変化や、担当業務を行う上でのデータ活用状況や課題が明らかとなった。
また、「受発注業務にあたり、相手先企業と認識の齟齬が発生した経験」を尋ねると、「ある」は受注業務で15.5%、発注業務で13.1%となった。齟齬の内容は、「数量や納期認識のズレ」、「仕様や取引条件の未伝達」、「FAX操作ミスによる未伝達」などの回答があった。また、FAXを利用した受発注による認識齟齬にとどまらず、EDIでの受発注においても、取引条件などの伝達齟齬が発生している状況もあるようだ。
また、「受注業務で使用したデータが請求書処理データに自動反映されたら、業務が効率化されるか」を尋ねると、70.4%が「効率化される」と回答。なお、「既に実現している」との回答は14.1%にとどまり、「受注から請求まで企業間データの一気通貫活用」ができている企業はまだ少数のようだ。
最後に、「情報システム業務における課題」について尋ねると、トップは「情報システム部門の人材不足」が51.5%と過半数を占めた。以下、「社内のシステム保守に時間とコストがかかり、新しいことに取り組めない」(47.1%)、「部門ごと保持しているデータが多く、管理が大変」(35.4%)、「ITコストを削減するように言われている」(33%)などと続いた。
社会全体のデジタル化意識は、コロナ禍でのITシステム整備も後押しとなり、一気に高まっている。しかし、実際の運用業務では未だデジタル活用が進まず、非効率なまま業務を行わざるを得ない状況があることも明らかとなった。今後DX化を実現するには、自社のペーパーレス化や業務フロー整備にとどまらず、企業間のサプライチェーンをデータで繋げるなど、情報連携の高速化が次の課題となるだろう。
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