厚生労働省は2020年5月、「働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)」に関して、助成対象となる事業の実施期間および申請期限の変更を発表した。テレワーク(リモートワーク)導入に遅れが生じている企業への支援拡充を狙いとしている。
厚生労働省が「働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)」の見直し支援を強化

通信機器需要の伸びにより、テレワークが導入できない中小企業を支援

「新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース」は、新型コロナウイルス感染症対策として、あらたにテレワークを導入する中小企業に対し、導入・運用費用を助成する目的で創設された。しかし、テレワークの急速な普及にともない、テレワーク用通信機器の需要も急激に増加。企業への納期およびテレワーク実施期間にも遅れが生じ、助成金対象となる実施期間内の取り組みが困難な企業もあるという。

これを受け、厚生労働省はすでに交付申請書を提出済、または2020年5月29日までに提出予定の事業主を対象とした助成金申請要件を見直した。これまで助成対象の事業実施期間は「2020年2月17日~5月31日」だったが、「6月30日、または交付決定後2ヵ月を経過した日のいずれか遅い日時」まで延長することを決定した。

あわせて支給申請の期限も延長し、当初2020年7月15日とされていたものを、9月30日までとすると発表している。

これまで、テレワークは大企業が中心に実施していると言われてきた。しかしテレワークに対する壁が高い中小企業事業主への支援を拡充することで、企業規模を問わず導入しやすくなることが期待できそうだ。企業は国の施策も活用しながら、従業員の安全や働きやすさを模索してみてはいかがだろうか。

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